2016.09.09 公開


8月6日、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016が開催され、独特な世界観を展開する3ピースロックバンド人間椅子が出演した。何とも怪しげなSEと共にBUZZ STAGEに、和嶋慎治、鈴木研一、ナカジマノブが登場。

低音のうめき声をあげ『なまはげ』から人間椅子ステージは始まる。鈴木がその白塗りの顔で会場をゆっくりと見渡し、和嶋は軽快にステップを踏みながらステージを縦横無尽に動き回る。そしてナカジマが豪快にドラの音を響き渡らせ、『芳一受難』『相剋の家』へと繋いでいく。

【ライブレポート】日本一午前中が似合わないバンド・人間椅子が初のROCK IN JAPAN FESTIVALの午前中に登場!  画像 2/8
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怪しげな異様な空気を醸し出したかと思えば、爆発的なサウンドを繰り出し、その曲調も様々に変化させていく人間椅子サウンド。激しく弾き乱れ爆音を響かせても、不思議とその音は少しも耳障りにならない。

まずはそのビジュアルに驚き、その後、高度な演奏テクニックに驚く。人間椅子の魅力は何と言ってもこのギャップだ。そしてMCパートではまた違った姿を見せる。

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鈴木が「こんにちは、バンド歴27年の人間椅子です。午前中にライブやるのは初めてです。改めまして、おはようございます、人間椅子です!」とまずは挨拶。

いつの間にか上着を脱ぎ去ったナカジマが「皆、アニキって呼んでくれ!」と叫ぶと「アニキー!」と応えるオーディエンス。それを受け「お客ちゃーん!今日は精一杯やるんで楽しんでいってくれよ!」と熱い絶叫を響き渡らせた。

そして和嶋が「1曲目やった曲が『なまはげ』、化け物の曲です。2曲目やった曲が『芳一受難』という曲で、これは幽霊の曲です。全然、午前中に似合っておりません!かれこれ私たちは27年間、このような恐ろしい歌、気持ちの悪い歌を歌ってきましたが、ROCK IN JAPAN初出場でございます。27年かかりました!こんな感じで30年、35年、40年とこれからも人間椅子を宜しくお願い致します!」と喜びを語るとオーディエンスから祝福の声援と拍手が送られる。

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MCパートで和ませたかと思えば、再びその演奏力を魅せる。後半戦は『宇宙からの色』『針の山』と壮大で圧倒的なサウンドと共に歌声を響かせる。ギターを弾くにも『歯弾き』や『背面弾き』など様々なパフォーマンスを駆使して魅せてくれた。

何とも濃厚なステージを午前中から展開。バンド活動30年を迎えようとしている今、乗りに乗っている人間椅子。ベテランが魅せる不思議な空間は必見だ。是非一度この感覚をライブ会場で体験していただきたい。

(取材/文:山岸一之)

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人間椅子 セットリスト】

M1.なまはげ
M2.芳一受難
M3.相剋の家
M4.宇宙からの色
M5.針の山

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