2018.12.11 公開
きゃりーぱみゅぱみゅが全20公演のツアーファイナルを締めくくる。 コンセプトは「キャバレー」。ニューアルバムの曲を中心にちょっと大人の演出で魅了。

きゃりーぱみゅぱみゅ  画像 1/1

今年9月に4年振りのニューアルバム「じゃぱみゅ」を発売したきゃりーぱみゅぱみゅ。9月から12月まで4か月にわたってホールツアー「星屑のチェリーマティーニ」を実施。12月8日に東京国際フォーラムにて追加公演が行われた。ここでは、その様子をレポートする。

開演が待ちきれず手拍子が鳴り響く中、ジュエリー型のペンライトもあちこちで点滅し、落ち着かない会場。すると、まだ上がらない幕の前にスポットライトが灯り、今回のステージの進行役とも言える髪を青く染めたタキシードの男性が登場して挨拶するという、洒落たオープニング。続いてすぐに幕が上がると、ステージ中央の巨大なカクテルグラスに横たわったきゃりーが1曲目『恋ノ花』を披露。テンポ良く凝りに凝った演出にオープニングから会場中が息を飲んだ。

ポーズを変えながらカクテルグラスの中で歌うきゃりー。1曲歌い切るとカクテルグラスから続く階段を降り、2曲目『チェリーボンボン』へ。ピンクの大きな羽の付いた扇子を持ったダンサーたちときゃりーが、フワモコな世界観を繰り広げた。続く『do do pi do』では、青髪の彼と一緒にステップを踏むきゃりー。そしてきゃりーがこの紳士を”Mr.ブランデー”と紹介する。

「国際フォーラムにお越しのみなさん、こんばんはー。きゃりーぱみゅぱみゅです」最初のMCでは、今回のツアーのコンセプトが「キャバレー」で、その世界観の中でキュートな選曲を用意してきたと語った。

その後『Drinker』では、ステージ端にカウンターバーが登場。ダンサーたちがバーテンダーに扮してシェイカーを振ったりと、大人の遊び場を演出するシーンが飛び出した。続く『おしえてダンスフロアー』でも、きゃりーはMr.ブランデーにエスコートされて踊るなど
、今までとはちょっと違った大人のステージが展開。元素記号をひたすら歌う『演歌ナトリウム』で盛り上がると一旦ステージに幕が下りた。その間、下りた幕の前ではダンサーたちがデッキブラシを使ったダンスなどのパフォーマンスを披露して会場を和ませた。

再び幕が上がると、ダンサーたちと同様にブラックのタキシード姿でステージにきゃりーが登場。赤い木製チェアを使った印象的なダンスで『No No No』を披露した。次のMCでは「本当は大阪で見つけたキャバレーでライブをしてみたかったんですが、実現しそうもなかったのでホールツアーでキャバレーを作っちゃいました!」と語り、今回のツアーは「きゃりー」という伝説のダンサーの復帰公演という設定があると話した。そしてMCは、叶姉妹にもらったキラキラのバッグの話へ。彼女らにツアータイトルを相談したら「パビュラス ぱみゅちゃん」はどうかしら?」と言われたことなどで会場を笑わせた。

続いては、ニューアルバム「じゃぱみゅ」からセンチメンタルなナンバー『ちゃみ ちゃみ ちゃーみん』。しっとりと歌い上げると拍手喝采となった。そして人気曲『もんだいガール』『ファッションモンスター』と続き、再び幕が下りる。幕の手前には、すっかりおなじみになった4人のダンサーとMr.ブランデーが再登場。先ほどのコミカルなパフォーマンスとは打って変わってそれぞれが華麗なダンスを披露した。

もう一度幕が上がると、3着目の衣装で『トーキョーハイウェイ』とともにきゃりーが登場。今度はいかにもきゃりーらしい派手な柄のワンピースだ。ステージの背景には「K・Y・A・R・Y」の巨大な電飾アルファベットが。そして階段状のステージもきらびやかな電飾で彩られている。そのままの勢いで『原宿いやほい』と一気に盛り上げた後は、きゃりーのライブではすっかり恒例となった質問コーナーへ。小さな子どもからの「どうしたらきゃりーちゃんになれますか?」といった質問から「選べるとしたら、どんな死に方がいいですか」といったシュールな質問まで飛び交い、会場は笑いに包まれた。

そしてステージはいよいよ佳境へ。『にんじゃりばんばん』から、ニューアルバム1曲目の『バーチャルぱみゅぱみゅ』、『音ノ国』、そしてシングル『きみのみかた』と次々に展開し「この曲で最後になります!」と、こちらもニューアルバムからの『キズナミ』で本編が締めくくられた。
本編が終わり照明が落ちると、ほぼ同時にきゃりーコールが会場を埋め尽くす。会場の左右で交互に声を出し合ってのアンコールが響く中、『キミに100パーセント』のイントロとともにステージの幕が上がった。きゃりーは、この日だけ販売された限定Tシャツに、キラキラのスパンコールのスカートで登場。1曲歌い終えると、この日でちょうど20本となったツアーを振り返り「こんなにおわってほしくないと思ったツアーはなかった」と語った。また、この楽しさは、音楽プロデューサーとして彼女の全楽曲を手掛けている中田ヤスタカ氏が、魅力あるアルバムを作ってくれたおかげだというところに行きついたきゃりー。ツアーの移動中に、中田氏に感謝を伝えたところ「きゃりーでしか書けない曲がたくさんあるから」と返事をもらいバスの中でうれしくて泣いたというエピソードを披露した。

アンコールのラストは『最&高』。アルバムに入っているのと同じイントロが長いバージョンで、ダンサーをひとりずつ紹介。ステージ上は派手な照明で彩られ、天井からは金の紙吹雪が舞い、客席はカラフルなペンライトが埋め尽くす。そんな華やかなクライマックスで、この日で20公演目となるツアーファイナルは幕を閉じた。アンコールのMCで「次のツアーは人類の歴史をコンセプトにしたもの、もしくは神殿など神様に近い場所でやってみたい」といった構想をポロリともらしたきゃりー。これからも彼女にしかできない個性的でワクワクさせてくれるライブが期待できそうだ。

きゃりーぱみゅぱみゅホールツアー2018
“星屑のチェリーマティーニ”追加公演@東京国際フォーラム セットリスト
M1.恋ノ花
M2.チェリーボンボン
M3.do do pi do -Short Ver-
M4.CANDY CANDY
M5.Drinker
M6.おしえてダンスフロアー
M7.演歌ナトリウム
M8.No No No
M9.とどけぱんち
M10.ちゃみ ちゃみ ちゃーみん
M11.もんだいガール
M12.ファッションモンスター
M13.トーキョーハイウェイ
M14.原宿いやほい
M15.にんじゃりばんばん
M16.音ノ国
M17.きみのみかた
M18.キズナミ
EN1.キミに100パーセント
EN2.最&高 (Album Edit)

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