2018年10月4日（木）、名古屋・栄を拠点に活躍するアイドルグループ、SKE48が10周年を記念した特別公演をSKE48劇場で開催した。2日間に渡って開催される「SKE48 10周年記念特別公演」は前編と後編の2部構成となっており、4日（木）は前編を開催し、2018年から2014年の活動をVTRや、その年にリリースした楽曲などを披露し10年の歴史を遡る形で回想した。

開演を迎えた17時の名古屋・栄の街には小雨がパラパラと降っていた。
「SKE48の大事な日には雨が降る」
そんなジンクスがSKE48にはある。SKE48の催しを各地で開催した名古屋の街と、天を味方につけ、10周年の前夜祭となる公演が幕を上げた。

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1曲目には10周年の開幕を飾った『無意識の色』からスタート。メンバーが纏った純白の衣装が、ファンが灯すそれぞれの推しサイリウムの光を反射して煌びやかに光る。そのまま『いきなりパンチライン』を須田亜香里がセンターで披露しMCへ。高柳明音は「『SKE48 10周年記念公演』前夜祭始まりましたー！遂に明日10周年を迎えるわけですか、実感がぜんぜん沸いてなくて。今日は10年好きな方も、最近好きなった方も、今からでもSKE48の歴史が分かるように今日は歴史を辿っていきたいと思います！」とあいさつした。

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MCでは、紹介する年ごとのVTRがまとめられ、2018年から順に遡っていく。埼玉と名古屋で立て続けに開催されたコンサートや選抜総選挙でのワンツーフィニッシュが目立った2018年。トークでは、中日ドラゴンズ応援大使就任、名古屋グランパス公式応援マネージャー就任の話題で盛り上がった。野球の試合を観戦したという熊崎晴香は「めちゃくちゃ応援して楽しかったです。名古屋の方はSKE48を知らなくても、メンバーが中日ドラゴンズの試合に行ったことで『ありがとう』ってSNSでコメントして下さって、暖かい方ばかりと感じでほっこりしました」とエピソードを語った。

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セットリストは『いきなりパンチライン』のカップリング曲、『Parting shot』『誰かの耳』『君はラムネ』とチーム楽曲が続く。

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SKE48の現状を再認識したところで、ステージでは2017年の出来事を振り替える。
2ndアルバム『革命の丘』の念願のリリースや、小畑優奈のセンター曲『意外にマンゴー』の大ヒット、冠番組『むすびのイチバン』（東海テレビ）の放送開始と、グループにとって明るい話題が舞い込んできた年となった。VTRでは卒業生の大矢真那の「SKEでやりきったことは何もありません！」の発言を再度見返して笑いが起こる場面も。

楽曲では『夢の階段を上れ！』で当時、まだ研究生だったメンバーが再集結。昇格時期はバラバラでも、今ではそれぞれのチームで活躍する8期生。まもなく入ってくる9期生に先輩としての背中を見せられるか楽しみである。
『夏よ、急げ！」では熊崎が「夏は終わったけど、SKEの夏はまだまだ終わりません！」と煽り、最高声量のMIXがメンバーへ降り注ぐ。小畑がセンターに起用された『意外にマンゴー』までの壮大な前奏曲とも捉れるこの曲は、停滞していたSKE48の空気を突き破る突破口にもなった。まだかまだかと待ち続けた2ndアルバムのリリースの記憶も同時に蘇る。

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2016年のステージでは、各チームの新公演が始まったことから、チームSは『重ねた足跡』公演より『チームS推し』、チームKⅡは『0start』公演より『夢の鐘』、チームEは『SKEフェスティバル』公演より『SKEフェスティバル』をそれぞれ披露。
ファンからの支持も熱いユニット「ネクストポジション」は『窓際LOVER』を熱唱。今日は久しぶりに名古屋での披露となった。たとえ5人になっても歌い継ぐ姿に、メンバーへの全力のコールが注がれた。

2015年を振り返った楽曲には『コケティッシュ渋滞中』『前のめり』といった楽曲が披露される。また、ユニットシングルという初の試みで誕生したユニット「ラブ・クレッシェンド」は『コップの中の木漏れ日』を、「デッドストックダイヤモンド」は『平民出馬宣言』を歌いながら、松村香織、斉藤真木子、谷真理佳、山内鈴蘭の4人が客席でビラを配りながら練り歩いた。

MCでは、ドキュメンタリー映画から舞台「AKB49〜恋愛禁止条例〜 」、そして松井玲奈の卒業コンサートを振り返る。「もう3年前？」と松井玲奈が卒業してから経ったことに驚くメンバー。高柳が「3年経って朝ドラやってるからね」と発言すると、客席からは拍手が起こった。この年は7期生のオーディションや、「第2回AKB48グループ ドラフト会議」も行われていた。ドラフト2期生として加入した水野愛理に対して古畑は「愛理が来たときあんな暴言吐く子だとは思わなかった」と話し、大場美奈も水野が指名される様子のVTRを観て「チームKⅡって決まったとき一瞬嫌な顔したよね」と追求。対して水野は「あれは指名される事が嬉しいからどこでもいいやって思ってたんですよ。そしたら、AKB48 チームKって呼ばれてニコニコ笑顔ですよ。それで、チームKⅡって呼ばれて、これはどんな表情をすればいいだと、演技してる画です」と言って一同を驚かせた。「KⅡ来れて嬉しいです、すごく」と水野は言うが大場から「ホントかよ！？」と疑われた。

本公演で扱う最後の年、2014年は9月16日（土）に開催した「SKE48 リクエストアワー」で卒業発表した松村香織のソロ曲『マツムラブ！』を披露。「あと何回できるか分からないけど、みなさん松村のこと見ていてください」と曲中で想いを伝えると、満場の「かおたんコール」が劇場を揺らした。「まだ辞めないからね！ヨロシク！」と去っていった松村。このまま卒業か、前代未聞の撤回となるのか。松村の動向から目が離せない。『未来とは？』では、井上瑠夏がセンターに立ち、斉藤真木子が後輩メンバーを磨き抜かれたダンスパフォーマンスでしっかりと束ねていく。

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本編最後のMCで須田は「劇場でのデビューはSKE48としてデビューしたみんなが共通してやってることだと思います。出演する度にどうやって成長を見せようか、どうやったらアピールできるだろうかとか、本当にこのSKE48劇場があるからこそ、私たちは日々向上心を持って、もっともっと頑張ろうって気持ちをここで与えられているんじゃないかなと思います。（公演を）ワクワクして待って下さるの方だったり、時間をかけて来てくれたりとか、ファンのみなさんを喜ばせるために、日々私たちはここで頑張らせてもらってます。今日、みなさんと一緒に過ごせたことを嬉しく思います」とあいさつし、出演メンバー全員で『不器用太陽』を想いを込めて歌い上げた。

アンコールでは、『12月のカンガルー』を熊崎と北川綾巴のWセンターで歌い、『I love AICHI』ではメンバー全員が客席へ降り、ファンと視線を交わして束の間の交流を楽しんだ。

SKE48 10周年記念特別公演（前編）©AKS  画像 14/15

長期休養から復帰した松井珠理奈はアンコールから参戦。一部出演とはなったかが変わらずの笑顔でファンの前に姿を現し、「気分は最高だけど、みんなを見ててすごい元気が出た！10周年だからもっと早く出て来いよって思うと思うんですけど、でも、もうちょっとね、ゆっくりね復活しようかなって。10年間走り続けてきたので」と、まだまだ本調子ではないことを明かしながらも、「みんなで10周年を盛り上げて欲しいなっていう気持ちがあるので、任せてみようかなと思って！」と1期生らしい言葉を後輩へ送った。

さらに、サプライズで谷真理佳の事務所移籍が決定！移籍先はタナベエンターテイメント。谷は驚いた様子で、斉藤が発表した手紙の内容を何度も確認し「こんなことならちゃんと化粧すればよかった」と発言し会場を笑わせ、「SKE48とMCをやらせていただいた WEL名古屋のお陰で自信がつき、今の自分に繋がっています。そのご縁のおかげだと思います。SKE48 の名に恥じぬように、精一杯頑張らせて頂きます。ありがとうございました！」と意気込みを語った。

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「10周年記念特別公演（前編）」の最後を飾るのは、『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』の主題歌になった『僕は知っている』。ファンの目線からメンバーの姿を見た歌詞の内容が広がる。最初の歌い出しを松井が担当し、高柳、須田、そして後輩メンバーへと繋がれていく。1期生から始まったSKE48の歴史は形を変えながらも、しっかりと紡がれている。その様子を体現するかのように全員で「SKE48」と叫んだ。メンバーそれぞれが自覚を持ち、行動して「アイドル」を続けてきたからこそ、10年という歴史は存在しなかっただろう。

5日（金）はいよいよ10周年当日。「SKE48 10周年記念特別公演（後編）」を開催する。

◎公演概要
【タイトル名】： SKE48 10 周年記念特別公演（前編）
【日時】：2018年10月4日（木）　17：00開演
【会場】：SKE48劇場
【参加メンバー】
チーム S
石黑友月、一色嶺奈、井上瑠夏、大谷悠妃、岡田美紅、上村亜柚香、北川愛乃、北川綾巴、坂本真凛、杉山愛佳、 都築里佳、仲村和泉、野島樺乃、野村実代、町音葉、松井珠理奈、松本慈子、山内鈴蘭、山田樹奈

チーム KII
⻘木詩織、荒井優希、内山命、江籠裕奈、大芝りんか、太田彩夏、大場美奈、小畑優奈、片岡成美、北野瑠華、 白井琴望、惣田紗莉渚、高木由麻奈、高柳明音、竹内彩姫、中野愛理、日高優月、古畑奈和、松村香織、水野愛理

チーム E
相川暖花、浅井裕華、井田玲音名、鎌田菜月、熊崎晴香、倉島杏実、⻫藤真木子、佐藤佳穂、白雪希明、末永桜花、 菅原茉椰、須田亜香里、高畑結希、谷真理佳、⻄ 満里奈、野々垣美希、平田詩奈、深井ねがい、福士奈央

※チームKII矢作有紀奈は休演になります

【セットリスト】
M00：overture
M01：無意識の色
M02：いきなりパンチライン
M03：Parting shot 
M04：誰かの耳 
M05：君はラムネ
M06：例のポテトチップス 
M07：花の香りのシンフォニー
M08：意外にマンゴー
M09：夢の階段を上れ!
M10：転がる石になれ
M11：制服を脱ぎたくなって来た
M12：夏よ、急げ!
M13：チキンLINE
M14：Gonna Jump
M15：窓際LOVER
M16：金の愛、銀の愛
M17：夢の鐘
M18：SKEフェスティバル
M19：チームS推し
M20：コップの中の木漏れ日 
M21：平⺠出馬宣言
M22：制服を着た名探偵
M23：コケティッシュ渋滞中
M24：前のめり
M25：マツムラブ!
M26：未来とは？
M27：DA DA マシンガン 
M28：放課後レース 
M29：バナナ革命
M30：不器用太陽

EN1：12月のカンガルー
EN2：I love AICHI
EN3：僕は知っている