しかしその夜、姉弟二人布団を並べて寝るシーンにて「ワイかて不安やねんで。」と六郎は初めて自身の不安を吐露する。今までどんなときでも“らしさ”全開で無邪気な言動を繰り返してきた六郎だが「軍隊に入ったらまたバカにされるかもしれへんやろ?それに、死ぬかもしれへんやろ?」「寝るときに考えてまうねん。死ぬってどんな感じなんやろ。ワイ頭おかしなりそうになるわ。」「ワイ、死ぬときに一人はいやや。」とスズ子にだけは心の奥底を明かす。
「死にとうない」とスズ子の胸で泣く六郎にSNS上では
「死ぬかもしれんって、ちゃんと不安だった六ちゃん一人は嫌だよね、そうだよね」「六ちゃん…ピュア過ぎて観てるとホント辛い」「六ちゃん、ホントは怖いんやね。死ぬかもしれんことわかってる」「六ちゃんが愛おしすぎてたまらんわ・・・」「六ちゃんの不安を打ち明けられるのはスズちゃんだけよね…」「病床のお母ちゃんには、泣き言を言えなかった六ちゃん、スズ子には素直に弱音を吐ける。甘えられる。血は繋がってなくても、ホンマもんの姉弟だよ〜」
などと感涙と沈痛の声で溢れた。
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』(※提供画像) 画像 2/2
翌日、「行ってまいります」と言うも、生きて帰ってくるみたいに聞こえるから“参ります”ではなく“行ってきます”と言えと言われたと話す六郎に、スズ子は「ほな、まいりますでええ」と伝える。そして一度も振り返らずに去っていく六郎と、それを辛い気持ちを抑え見送るスズ子の別れのシーンも流れると、ここでも「六郎ちゃん。六ちゃん。本当は何もかもわかってて。恐怖を押し殺して。六ちゃん。」「神様六ちゃんを守ってください お願いします」「生きて帰って来いよ、六ちゃん、、、」「いつまでも見送るスズちゃん…行ってまいりますでいいんだよ六ちゃん」
などここでも涙の声が。
純粋な六郎というキャラクターを通して戦争の凄惨さを伝える一幕となり、ムードメーカーであり癒やしの存在であった六郎の旅立ちは多くの視聴者の目を腫らすことになった。
この重役を演じた黒崎煌代は本作が俳優デビューの新人。
今後の活躍に一層期待したい。
~明日11月23日(木)の第39回のあらすじ~
大阪に戻ってきたスズ子(趣里)は病床のツヤ(水川あさみ)と再会する。ツヤの病状のことを受け止めきれないスズ子は、梅吉(柳葉敏郎)にもっといい病院に入院すれば治るのではと聞くが…。
そんな時、アホのおっちゃん(岡部たかし)がツヤに食べさせてあげようと桃を見つけてくる。その晩、スズ子はツヤに桃を食べさせようと看病していると、いつの間にか眠ってしまう。翌朝、スズ子は信じられない状況を目にする。
