「サクラ大戦シリーズ」などで知られるマルチクリエイター・広井王子が総合演出を務める、全員10代の少女たちによる「少女歌劇団ミモザーヌ」(20歳を迎えると卒団になる)。同歌劇団の夏公演『ジャングル・レビュー〜Living〜』が、8月4日(日)に大阪YES THEATERにて、8月17日(土)には東京ニッショーホールで上演になる。今回は、「2幕で構成され、第1幕はジャングルを舞台にした動物たちの「生きる」をテーマにした舞台、第2幕は昭和歌謡やジャズ&ポップスのミュージックバラエティーショウ」(資料より抜粋)になる。同公演の魅力を、少女歌劇団ミモザーヌのいわむらゆきね(1期生/18歳)・すずきゆい(1期生/20歳))・ちばひなの(1期生/17歳)・さかもとりるは(3期生/17歳)・みつふじまりん(5期生/14歳)の5人が答えてくれた。
【写真】動物たちの「生きる」をテーマにした舞台を演じる少女歌劇団ミモザーヌ(3枚)
人間は動物たちを害獣と言いますけど、でも動物側からしたら、人間こそ害獣なんですよね。
──まずは、夏公演『ジャングル・レビュー〜Living〜』の見どころから教えてください。
いわむらゆきね: 舞台は、動物たちが住むジャングルです。そこには、シマウマ・うさぎ・猿・フラミンゴ・黒豹が暮らしています。唯一、そこへわたしが演じるハンター役の人間も登場します。ジャングルを舞台に、「生きる」うえで抱く人間と動物たちとの異なる感情など、いろんな心模様を物語として描き出す内容です。
──ゆきねさん以外は、動物役なんですね。
すずきゆい:そうです。わたしはシマウマ役を演じています。「少女歌劇団ミモザーヌ」がこれまでに上演した劇の中にもよく動物が出てくれば、シマウマは以前にもあったキャラクターで、『夕陽に笑うシマウマ』という楽曲も歌い続けてきました。今回、シマシウマを演じるメンバーは、1期生のわたしと、4期生のかとうさや・おかべはなこ・ともだしづくの4人になります。シマウマは、つねに寄り添いながら集団で暮らす家族のような関係。物語からは、シマウマたちの家族のような関係性も見えてきます。しかもシマウマは、音にすごく敏感だし、意外と獰猛な面も持っています。物語の中でも、ハンターが銃を向けようとする音にいち早く反応をするなど、シマウマの行動の特徴を覚えては、それに沿った動きを見せています。物語の中、ウシマウマはとにかく元気。わたし自身、ジャングルにいる仲間たちみんなを引っ張ろうという意識で明るく演じることを心がけています。
すずきゆい :いただいた台本を初めて読んだとき、舞台の中で歌う楽曲の歌詞を読んだときにも、すごく深い内容だと感じました。みんなそうだと思いますけど、人間って「良き人であること」を大切にしたいから、そういう日々の過ごし方や行動をしていくと思うんですけど。それは、あくまでも人間の視点から見た考えであって、動物側の視点で見たら、「人間って、なんて傲慢な生き物なんだろう」と思わせれば、人間の抱く愚かな考えに気づかされることもありました。『ジャングル・レビュー〜Living〜』は、「生きるって何だろう」と素直に考えさせられるし、だからこそ「もっと素直に生きたいな」と思える舞台だとわたしは思いました。 見てくださる人も、いろいろと思いを巡らせ、考えるきっかけになってくれたらなと思います。