2023.05.05 公開
高柳明音がアガサ・クリスティー原作舞台「ホロー荘の殺人」に出演中!「登場人物がお互いに翻弄しあう世界観に没入してほしい」

高柳明音(※提供写真)  画像 1/7

高柳:アガサ・クリスティーさんの作品は、超ミステリというか、誰が事件を起こして、誰が犯人なのかを推理するポアロがいて、という内容が多いんですけど、今作に関しては、殺人事件が会った時に、その現場には銃を持っていた奥さんがいて、明らかにこの奥さんが犯人だ、となるのですが、そこから巻き起こるミステリならではの展開があって、その展開の中で1人1人の人間物語が、かなり深く描かれています。
それぞれの思い、誰が誰をどう好きで、誰がどう思っていて、というのがかなり繊細に描かれています。
また今回は、会話劇という感じで構成されていて、人と人との会話の中に、色んな感情が入っていて、実はこういう意味だったんだというようなメッセージが隠されていたりするので、心にも重く残るような作品になっているのかなと思います。

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ーミステリ作品としては、新鮮な展開ですね。

高柳:私も最初台本を読んだ時に、結局最後、犯人は誰なんだろうと思いながら読んでいました。
作品の途中まで、様々な登場人物が、お互いに翻弄しあう姿が本当に面白いなと感じました。
本作は、見る人によっては、すごく重く感じるのかなと思っています。
第三者で見ることが出来たときには、それぞれの登場人物の心情の動きが見れて、その部分を楽しめるんじゃないかなと思っています。
ホロー荘の殺人」の世界観に浸っていただきたいなと思います。

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ー高柳さんが演じる『ミッジ・ハーヴェイ』は、どんな役なんですか?

高柳:私が演じる役は、普通の女の子なんです。それが逆に普通じゃないというか、周りの皆さんが個性的すぎて、「あの子だけ普通よね」と話題になってしまうくらい本当に普通の感覚で生きている子です。
だから、周りの人と感覚が合わないということにもがいている子です。
周りの皆さんは貴族なので、当たり前にご飯が食べることが出来て、当たり前に生きていける環境にあるんですけど、ミッジは自分で働いてお金を稼がないと食べていけない状況です。
でも、貴族の中に、ミッジのことを娘のように可愛がってくれる夫婦がいるんです、その方々が「ウチで暮せばいいのに」と言ってくれても、ミッジはそうではなくて、自分の力で生きていきたいという信念を持った子なんです。
甘えるのも、自分を許せないというか、私は普通の人間なんで、そんな情をかけないでくださいという役柄になっています。
そんなミッジを演じる時に感じたことが、この子はすごく意志がはっきりしているなと。ミッジがずっと片思いしている相手のエドワードとの地位の差があるのですが、馴染みで、ずっと恋をしていることにエドワードは気づいてもくれなくて、叶わぬ恋もしながら、自分1人で生きていかなければいけないというような、孤独を心に抱えています。
でも気持ちはしっかり言える子です。

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ーミッジと自分を重ねて見て、共感する部分などはありますか?

高柳:私も自分で働いて生きていかなければいけないという思いがずっとあります。
仕事で頑張って成果を上げても、お金を貯金したとしても、どこかで常に不安な気持ちがあるというか、いつか全部無くなったらどうしようと考えているんです。
ミッジも、もし仕事が無くなったらどうしよう、どうやって生きていこうという不安を抱えていて、ギリギリを生きていて、心情の部分で重なるところはありますね。


ー凰稀かなめさん、紅ゆずるさんと初共演ですが、お二人とお会いして印象はいかがですか?

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