2021.07.29 公開
長きにわたったイスラエル図書館とエヴァ・ホープの最後の裁判が行われる日。年老いた<狂った女>ホープは初めて長年自分が守ってきた原稿を裁判に持っていく。その原稿そのものが自分自身だ、と主張するホープに対して、裁判官や弁護士たちはその原稿の所有権について説明をはじめる。
ベストセラー作家だったベルトは、何にも属さない絶望を描くユダヤ人のヨーゼフ・クラインの才能に憧れ、原稿を焼くように言い残し死亡したヨーゼフの才能を守るために彼の原稿をそっと保管する。
第二次世界大戦で戦禍が激しくなる中、ベルトはマリーに、再び会える日まで持っていて欲しいとクラインの原稿を託す。マリーは逃げ延びる真っただ中でもベルトとの約束を守る為に原稿に執着し生きるようになり、マリーの娘ホープは原稿しか目に入らない母を横目でみながら戦禍を生き抜こうとする。誰にも関心を持ってもらえずそれでももがいていた中で、カデルに出会い恋に落ちるが、裏切られてしまう。
母を捨て長く彷徨い中年となったホープは再び母がいた場所へと戻り、再び自身の人生を苦しめてきた原稿を手にする。
ホープにとって原稿とは一体何だったのであろうかー。
【公演概要】
・公演名称:Musical「HOPE」
Book & Lyrics by Kang, Nam Composer & Arrangement by Kim, Hyo-Eun
Original Production by R&D Works
・上演台本・訳詞・演出 新納慎也
・振付 木下菜津子
・音楽監督 落合崇史
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