2018.03.08 公開
真の色気とは、ある種の狂気をともなっているものなのだ。そして、それは振りまくものではなく、漂ってくるものでもある。匂い立つ、と言い換えてもいいだろう。その、どことなく危うき香りに人は惹かれてしまう。
つまりは、エロスとタナトス(生への欲望と死への衝動)を刺激して本能を呼び覚ましてくれるような存在を、人の世は常に求めている、ということ。
……と、ちょっとスカした書き出しになってしまったけれども、要するに本当に色っぽい人、特に男の場合は単に見た目がいいだけじゃなくて、生きざまのようなものが反映されるんじゃないかと思われる。結果、酸いも甘いも噛み分けながらも、少年の心を持つ大人の男に、おのずと女子たちは魅了されるっていうわけだ。
最近だと、俳優の井浦新がその筆頭と言えるだろう。一応、説明しておくと、石原さとみ主演のTBS系連続ドラマ「アンナチュラル」で、法医解剖医・中堂系を演じて、劇中でも異彩かつ存在感を放っている。元々、ファッションやカルチャーに明るい層からの支持率は高かったが、中堂役を入口に井浦の大人の色気に目ざめた10〜20代女子が、爆発的に急増中。金曜夜の「アンナチュラル」オンエア時に、SNS上が〝中堂先生祭り〟化するのが、今クールではもはや恒例になった。
その熱狂が最初にピークに達したのが、〝着崩したスーツ(実は喪服)姿〟で法廷に出廷した第3話(1月26日オンエア)だった。
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