TBSでは、2021年10月期の日曜劇場(毎週日曜よる9時放送)で『日本沈没―希望のひと―』を放送することが決定した。原作は1973年に刊行された小松左京による不朽の名作「日本沈没」。翌年にはTBSでテレビドラマ化がされているが、それ以降もドラマのみならず映画やアニメ、漫画など様々なかたちで語り継がれてきた。
刊行から48年の時を経て、大きくアレンジを加えて新たにお届けする今作は、主人公を含めオリジナルキャラクターで、2023年の東京を舞台に、今だからこそ描くべき物語。沈没という目に見えない危機が迫る中で「見出していく希望」をテーマに描いていく。
【写真】小栗旬、11年ぶりに日曜劇場に出演!「日本沈没」連続ドラマ化(1枚)
主人公・天海啓示(あまみ・けいし)を演じるのは小栗旬。2021年公開のハリウッド映画「GODZILLA VS. KONG」(原題)に出演、2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では主演が決定しており、令和の日本を代表する俳優の一人として、ドラマ・映画・舞台とジャンルを問わず活躍している小栗。2010年主演の日曜劇場『獣医ドリトル』以来、11年ぶりに日曜劇場に戻ってくる。小栗が今作で演じる天海は、目的のためには手段を選ばず、時には強引な手法で政策を推し進めてきた野心家の環境省官僚。各省庁の次代を担う精鋭達を招集した“日本未来推進会議”に環境省代表として参加している中、日本地球物理学界の異端児・田所博士の“ある暴論”を通し、日本が未曾有の事態へと追い込まれていく運命に巻き込まれていく。
そして天海と同じく“日本未来推進会議”に経産省代表として参加している常盤紘一(ときわ・こういち)を演じるのは松山ケンイチ。硬派な役からユーモア溢れる役まで幅広く演じてきた松山が今回演じる常盤は、大手財閥の父を持つことから産業界にも顔が利く有力な若手官僚で、“日本未来推進会議”では議長も務めている有能な人物。天海とは大学の同期で互いを認め合っている。強引な天海と比べてバランス感覚に長けている常盤。信頼し合う天海とどう関わっていくのかも見どころの一つである。
松山と小栗の共演は『リターンマッチ 〜敗者復活戦〜』(東海テレビ・2004年)以来17年ぶりとなる。
さらに週刊誌の女性記者・椎名実梨(しいな・みのり)役には、俳優活動のみならず海外の著名メゾンのコレクションにもモデルとして出演経験があり、凛とした強い眼差しと親しみやすい笑顔が印象的な杏が決定。椎名は正義感が強く、かつては政治部の記者だったが、攻撃的な姿勢が理由で週刊誌に異動させられた。新聞記者に戻るために大きなスクープをあげるべく、環境省の腐敗を暴こうと必死に取材を続けている中で天海と出会う。天海の大義に気付いていく中で、次第にお互いを仕事人として、また一人の人間として認め合っていくことになる。杏は、小栗とは今作が初共演。
また、天海や常盤が参加している“日本未来推進会議”を発足した張本人であり、誠実さが売りで国民からの支持率が高い総理大臣・東山栄一(ひがしやま・えいいち)役は仲村トオル。東山総理は日本を環境先進国に向かわせるべく、汚染物質を海底地層に貯留するシステム「COMS<コムス>」の推進を発表したものの、日本沈没という未曾有の危機に直面することになる。小栗とは24年前の『ラスト・イニング』(NHK BS2・1997年)で初共演以来、ドラマ、舞台と共演を重ねてきたが、今作での共演は『二つの祖国』(TX・2019年)以来2年ぶりとなる。
そして、原作でも重要な鍵を握る屈指の人気キャラクター、田所雄介(たどころ・ゆうすけ)を演じるのは香川照之。日曜劇場『半沢直樹』での熱演が記憶に新しい香川は、今作で日曜劇場出演11回目。小栗とは映画「キサラギ」以来14年ぶりの共演となる。香川演じる田所は、日本地球物理学界の異端児として学界の鼻つまみ者扱いをされていたが、突然“沈没の危機”を訴え、事態を一変させる。最初は「インチキ学者のたわごと」と相手にされないが、状況が田所の予測した通りに進んでいき、次第にその発言が注目されるようになっていく。常に周囲を翻弄する曲者・田所と、天海はどう対峙していくのか。小栗率いる日本を代表する俳優たちの演技合戦にも注目しご覧いただきたい。