<香川照之>
政府側の海洋環境改革方針に対し、独自の理論で徹底的に異論を唱える頑固な博士の役です。ドラマの原作は何十年も前のものですが、環境破壊問題はいま別の形でこの地球を襲っています。その意味でも我々には、未来まで持続可能な環境への取り組みが不断に求められている。日本が沈没するという、かつては荒唐無稽と思われたテーマを通して、地球が現在抱えている多くの課題を、改めてこのドラマで訴えていきたいと思っています。
<脚本家・橋本裕志>
今へ、未来へと繋がる、新たな『日本沈没』を目指して、これまでに映像化されたものとは違った角度からのアプローチで取り組んでいます。
危機を前にした時にあぶり出される人間の様々な感情や、思いのぶつかり合い、極限状態だからこそ繰り広げられる人間ドラマが、そこにはあります。
明日が見えない中で、それでも希望を探して生きていく登場人物たちのエネルギーを通して、皆さんに勇気を与えられる作品をお届け出来ればと考えています。
<プロデュース・東仲恵吾>
今作のテーマは、未来への希望です。日本沈没が目前に迫ってくる中で、決して諦めずに今やるべきことを全力でやる人たちの人間ドラマを丁寧に描いていきたいと思っています。
そして「未曾有の危機でもこの人たちなら救ってくれるんじゃないか」そう思わせてくれる力強いキャラクターを、小栗旬さんをはじめ、松山ケンイチさん、杏さん、仲村トオルさん、香川照之さんと共に議論しながら、ドラマ版オリジナルキャラクターを作り上げました。
最後まで立ち向かった先にある“希望”を精一杯の熱量で作りたいと思います。
■あらすじ
2023年、東京。
東山総理(仲村トオル)は、世界環境会議で汚染物質を液化して海底地層の隙間に貯留する「COMS<コムス>」のさらなる推進を高らかに表明した。さらに東山は、“未来の日本”を見据えて各省庁の優秀な若手官僚たちを集めた“日本未来推進会議”を発足。そのメンバーに環境省の天海啓示(小栗旬)、経産省の常盤紘一(松山ケンイチ)も選ばれていた。
そんな折、ある週刊誌に関東沈没へ警鐘を鳴らす田所雄介(香川照之)の記事が載る。この記事が原因で、一部の団体がデモを起こし、天海は事態収束のために田所と対面する。しかし、田所は天海の話に一切耳を傾けず、「近い将来、伊豆沖で島が沈没する。その島の沈没は、私が恐れてきた関東沈没の前兆になる」という不気味な予言を放ち、天海は翻弄される。
そんな矢先、天海は週刊誌・サンデー毎朝記者の椎名実梨(杏)に「Dプランズ」という環境ビジネスで稼ぐ企業と環境省のあらぬ癒着疑惑を突きつけられる。
一抹の不安を抱えつつ、常盤と共に趣味のスキューバーダイビングに出かけた天海は、そこで衝撃的な出来事に遭遇してしまう・・・。