2020.10.06 公開
俳優という職業柄、プライベートでは常に衆目を集めてしまう安達が、
旅先、特に異国の地ではひとりの女性として振る舞うことが許される。
日常の緊張感から開放され、夫婦の時間を純粋に楽しむ軽やかな表情。
それは旅という非日常がもたらす、日常では見られない瞬間。
「我旅我行」より 画像 10/13
「我旅我行」より 画像 11/13
「我旅我行」より 画像 12/13
「我旅我行」書影 画像 13/13
しかし、2020年4月以降、
新型コロナウィルスの感染拡大によってこの世界から「旅」が消えた。
本書には過去の旅の記録とともに、
桑島が日々撮影し続けている前作「我我」と地続きの写真が収録されている。
その日付は2020年4月4日から8月16日まで。
それは日常が非日常になった世界のドキュメンタリーといえる。
外の世界と遮断されたことによって、
安達が見せる表情は、旅する日々を思わせる。
過去の旅が、現在の非日常とオーバーラップする感覚。
日常が非日常に変わっても、ふたりの旅は続いていく。
■書誌情報
発売:2020年9月末
書名:我旅我行
著者:桑島智輝
構成・デザイン:町口景
判型:A4・並製
総頁:104頁
定価:本体2,600円+税
ISBN978-4-86152-815-6 C0072
2ページ(全2ページ中)