そして、リクエストのトップ10の弾む重低音のビートから「スマイル」で底抜けの明るさを見せる9人。続く「Say Your Name」では、宮里のエモーショナルな歌い出しから、中本の《I’m scared...》がこだまし、繊細に表現された楽曲の求心力を増大させ、宮里はスタートからベストを脱ぎ捨てるほど熱いステージを展開した。それぞれの魅惑的な表情をユニットごとに魅せていく姿は圧巻。さらに、何度も経験する出会いと別れに折り合いをつけながらも次へと進むために“記憶”を本に閉まって一歩踏み出すストーリーを描く「Far away」で、見事なフォーメーションをこなすメンバーの一体感は以前よりも成長していた。
MCでは、瀧澤が「会場の皆さん、盛り上がってますか?」と投げかけると、9人の恒例の自己紹介パートを挟む。プリンスこと草地が「今夜は俺のそばにいて?」と甘いセリフで締めくくると、ステージはさらに華やかさを増していく。「新曲を披露しました!」と瀧澤がMCを心地よく進行すると、自己紹介パートはメンバーが考案したという制作秘話も飛び出し、にぎやかなムードに包まれた。
その後、ギアがぶち上がる「ワンタイムショータイムパーティー☆」では山田恭(以下、山田)がラストにおどけたポーズで笑いを誘ったかと思えば、ひと足早い夏を感じさせる円神のメンバーが大量の花を届けるいたずらを企てるキラー・チューン「Peace Summer」を披露。MVを背面に本楽曲に移ると、空気を夏全開に、互いが熱量を引き出しながら9人の絆を深め、ピースサインを掲げる息のピッタリなステージを魅せた。
早いものでファンリクエストの第5位「Messing Around」が発表されると、中谷日向(以下、中谷)、中林登生(以下、中林)、中本による普段は関西公演でしか披露することのないツアーバージョンの楽曲が披露された。「Dressing is a way of life」では、こちらもツアーバージョンによるユニットフォーメーションで中本と瀧澤が目くばせしながら心地よいハモりを届け、《夢を叶えよう》とA.rikが印象づける歌でファッションがテーマのA.rikらしさ溢れる同曲を彩った。
ライブも後半にさしかかると、ここで結成当初の2ショットトークでは2人が互いの印象を語るレアな映像が流れた。熊澤と山田は、ぎこちない雰囲気の中、熊澤の「もっと(仲を)深めたいよね」という発言を受け、「ハグする?」とハグして見せたり、中谷は「1人になった時に何を話そうかなってなるのが草地」とカミングアウトするなど、初々しい姿が収められていた。MCでは、中林は「Messing Around」が5位にランクインしたことをよろこびMU3Eを前に、「2周年だから言わせて、メンバーも出会ってくれてありがとう」と照れながらもコメントした。
『円神 Anniversary LIVE ~Second CIRCLE~』の様子(写真:ニイミココロ) 画像 10/18
『円神 Anniversary LIVE ~Second CIRCLE~』の様子(写真:ニイミココロ) 画像 13/18
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『円神 Anniversary LIVE ~Second CIRCLE~』の様子(写真:ニイミココロ) 画像 16/18
そして、初となる全国ツアー『円神 FIRST LIVE TOUR ~nonaport~』公演で、nonagonとstaffを掛け合わせた造語『nonaff』(ノナッフ)というスタッフの呼称が誕生したが、今回はそんなnonaffがセレクトしたtofubeatsがリミックスした楽曲「Say Your Name Remix(Short ver.)」、「We Go」の2曲もドロップ。クールでカジュアルなカーキーの衣装を身に纏った円神メンバーがステージで圧巻のパフォーマンスを披露した。昨年秋のワンマンライブ『円神 Autumn LIVE Daylight』ぶりに披露された「Say Your Name Remix(Short ver.)」はさらにアップデートされ、身体全体を使った目を見張るダンスには、成長を感じずにはいられなかった。また、求心力増すステージで披露された「We Go」もオフショットを写しながら披露。「We Go」はメンバーの中本も思い入れのある“推し曲”と語り、フロアには涙するMU3Eの姿もあった。
