2018.07.25 公開
D’ERLANGERのステージではよく目にする光景だが、音の先陣を切るドラムの方を全員が向いて、メンバー4人が目を合わせ、呼吸を合わせるロックバンド然としたオープニングに毎度心が踊る。そんな高鳴る心をスコンと打ち抜くTetsuのドラムイントロ。「バライロノセカイ」で幕が開けた。重厚な轟音で打ち鳴らすTetsuのドラム、爆音なのにメロディックなSEELAのベース、CIPHERのギターはエモーショナルなメロディを奏で、kyoのヴォーカルはその轟音の中を心地よく抜けて心まで響く。
どれかに寄り添うなどということはなく、4つの音が強烈な個を放っているのに、絶妙なアンサンブルで聴かせる。キャリアという言葉だけでは足りない、この4人だからこそ為せる技に感嘆しきり。さらに刺激されるのは聴覚だけではない。
「Masquerade」では、妖艶に歌うkyoのパフォーマンスや、弦を爪弾いて広がっていく音の方へとスッと手を流すCIPHERの仕草に、視覚も刺激された。
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