これもまた“アンソロジー”シリーズの優れている点なのだが、DISC3に収録された映像がすごい。阪急西宮スタジアム公演2時間超、ドキュメント1時間弱の併せて3時間強。出し惜しみしないにもほどがあるぞといった感じだが、収録時間以上にその中身も充実している。
2ndアルバム『BEAT out!』、3rd『BELOVED』、さらには当時のアルバム売上日本記録を樹立したベスト盤『REVIEW-BEST OF GLAY』を経て、GLAYのライブの“型”といったものを創ろうとしていた時期だったと想像できて、なかなか興味深い。
ドキュメンタリー映像はさらに内容が赤裸々だ。まず、いきなり現れる伝説のバンド、NEVER MINDの姿にはコアなファンは歓喜必至だろう。
ドームツアーのゲネプロ(=最終リハーサル)風景もかなり貴重だと思う。それを初めて見る我々には“裏側での準備はこんな風になっていたのか!?”といった驚きがあるはずだが、当時、ステージセットや舞台装置を見たメンバーが驚き、喜ぶ様子もしっかりと収められている。セットを見渡したHISASHIの「プロみたいだね、僕らって」というつぶやきは当時は偽りのないものだったのだろうし、ある意味でこの時期のGLAYを象徴する台詞かもしれないと考えると、かなり感慨深いものがある。
メンバー、スタッフ、関係者が一丸となって国内音楽シーンの頂点に登り詰めて行ったことが分かって、ブックレットと併せて、史料としても一線級なアイテムと言える。その点でも『pure soul Anthology』は必携であろう。
(ライター帆苅智之)
こちらのREVIEWはGLAYオフィシャルHPから全文見ることができるので、
是非ダイジェスト映像と共にGLAYが飛躍していく様を垣間見てほしい。
・pure soul Anthology「"SUMMER of '98"pure soul STADIUM」ダイジェスト
https://youtu.be/YW5BZ4rJM7k
・pure soul Anthology「pure soul Spin-off Movie~HEAVY GAUGE前夜、4人の肖像~」ダイジェスト
https://youtu.be/hszC878OfIM
