舞台では悲しみを振り切るように、「ステージに立つ前、いろいろなことがあった。解散後すぐにHIDEと別れ、先月TAIJIとも別れ…。でも今日はHIDEもTAIJIも一緒にいて心の中で演奏してくれている」と自らに言い聞かせるように話し、「今年の3月、震災で家族を亡くした方もいるので、もしよろしければこの場で1分間の黙とうを…」と呼びかけ、YOSHIKIの「黙とう!」の声に合わせ、故人の冥福を祈った。
ファンと気持ちを沿わせるように奏でられたのは「ENDLESS RAIN」。YOSHIKIの心を支えるように、TOSHIがYOSHIKIの元に歩み寄った。一つのイスに2人で腰かけ、歌で、ピアノで思いを届ける。5万人の思い、声が天高くに広がって行った。
X JAPAN©courtesy of SUMMER SONIC 2011 画像 4/7
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ラストは、「てめえらの大和魂見せてくれ!!!」というTOSHIの声にあちこちから拳が突き立てられた。YOSHIKIもドラムススティックを交差させる「Xポーズ」で応戦。興奮した客らをあおるようにSUGIZOらの演奏が加速していった。全身の力を振り絞るようなパフォーマンスにスタンド、アリーナ、通路、会場のあちこちでXジャンプがわき起こる。演奏が終わってもやまない「Xコール」に「天まで響かせろ!」とYOSHIKIが挑発。「まだ行けるか。We are…」と繰り返される「Xコール」に腕を振り続ける客ら。YOSHIKIの「震災復興のため、そしてバンドが見据える大きな目標のため、みんなで一つになって」という願いが通じた時間だった。
取材・文・写真/西村綾乃
ライブ写真/courtesy of SUMMER SONIC 2011
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