「ソロって自由なんだなと思いましたね。自分の考え方にしてもすごくフレキシブルになったというか、VAMPSはVAMPSでフットワーク軽く、やりたいことをやっていたと思うんだけど、いざソロを始めてみると、それでも固定概念に囚われていたんだなって。今となってはなんでもアリ、なんならロックにこだわることもないし、そういう自分をもう一回楽しんでみようかな、と」
——自由さを特に感じるのは、どういうところでしょう。
「自分の裁量ひとつでいろんなことが決まっていくところかな。例えば今回のシングルを決めるときも、周りのスタッフはみんな他の曲を推していて、この曲がいいって言ったのは僕だけでしたから(笑)」
——それが2018年の第一弾シングルとなる「WHO'S GONNA SAVE US」ですね。なぜ、HYDEさんはこの曲を選んだんです?
「いや、僕にはこれ以外、考えられなかった。最初からこの曲を第一弾にするって決めてたんですよ。他にも曲はいくつか作っていて、そっちもすごくいいんだけど、周りのみんなは“この曲の良さがわからない”ってぐらいのレベルだったから“マジか!?”と思って。でも、そのときはまだミックスが今の形になる前の段階だったので、僕自身、たしかに気に入ってない部分はあったんです。だったら僕が責任を持って自分の好きな曲にしないとダメだな、と。日本に持ち帰って再構築しよう、と」
——制作自体はアメリカで進められていたんですよね。
「そうです。『UNDERWORLD』(VAMPSの4thアルバム/2017年リリース)でのやり方が僕にはすごくよかったし、手応えもあったので、今回のソロでもそれを踏襲したいと思って。この曲に関しては僕が作ったデモを元にプロデューサーのニック(Nicholas Furlong)と作業していったんだけど、彼の手掛けたミックスに対して、ちょっと違うなっていう部分が出てきたんですよね。その後も何回かミックスし直してくれたんだけど、どうしても妥協できなくて。結局、スケジュールの都合で日本に戻らないといけなくなってしまったので、そのときに素材を全部日本に持ち帰って、日本のエンジニアがそれを再構築したんです」
——だからクレジットに“Original Mix”“Additional Mix”と表記されているわけですか。
