2018.03.18 公開

Dragon Ash「ビクターロック祭り2018」©Rui Hashimoto(SOUND   画像 1/1

株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント(以下ビクター)が主催するロックフェスティバル「ビクターロック祭り2018」が、2018年3月17日(土)に幕張メッセ国際展示場9~11ホールで開催された。

BARK STAGEもフィナーレの時がやってきた。最後を飾るのは、唯一ビクターロック祭り5年連続出演となるDragon Ash! いきなりバンドの原点でもあるミニアルバム『The Day dragged on』(1997年)から叩きつけた「天使ノロック」のソリッドな激走感で、ホールの熱気をでっかくかき回し、「行け! 幕張メッセ!」のKj(Vo・G)のコールで観る者の魂を震わせていく。さらに、最新アルバム『MAJESTIC』から轟かせたのは「Mix It Up」! ツアーを経て格段にハイパー&ブルータルに生まれ変わったこの曲が、フロアを見渡す限りの狂騒空間へと塗り替えてみせる。

そのまま「For divers area」でBARK STAGEを灼熱の歓喜で包み込むと、「最後ですよみなさん!」と観客を煽るKenKen(B)をフィーチャーしてメッセ震撼級の「The Live」の痛快なカオスへと突入。ヘヴィにして清冽なアンセム「百合の咲く場所で」のイントロに湧き上がった大歓声は、Dragon Ashがロックシーンと、ビクターロック祭りと培ってきた信頼関係を何より明快に物語るものだった。

 

 

桜井誠(Dr)&BOTS(DJ)のハイエナジーかつ鋭利なリズムワーク。ロックのダイナミズムの結晶のようなHIROKI(G)&KenKenの硬質なアンサンブル。燃え盛る衝動の化身の如きATSUSHI(Dance)&DRI-V(Dance)の華麗なる演舞。そして、観る者の情熱と真っ向から響き合うKjの絶唱――。それらが渾然一体となって渦巻く「Fantasista」が、眩しいくらいの祝祭感とともに鳴り渡った。

「俺とサクがまだ16歳か17歳ぐらいの時に、原宿のルイードっていうライブハウスでライブをやってて。そのライブを観たビクターのディレクターが、『俺のとこでCD出してみないか』って言ってくれて、Dragon Ashはデビューできました。天国にいるから、拍手してあげてください」と呼びかけるKjの言葉に、一面の拍手が広がる。「ロックの上では、音楽の上ではみんな平等! すべてを曝け出してください!」のシャウトととに、「A Hundred Emotions」の痺れるような轟音が会場を包み込んでいった。

7人が一度舞台を去った後、「1曲だけやらせてください!」とこの日の最後に披露した楽曲は、初期の蒼きマスターピース「陽はまたのぼりくりかえす」(1998年)だった。Kjの歌が、胸震わすアンサンブルが、満場のクラップ&シンガロングと共鳴しながら、フェスの終幕を美しく彩っていった。

 

(文: 高橋智樹)

ビクターロック祭り2018

Dragon Ash セットリスト:

M1 天使ノロック

M2 Mix It Up

M3 For divers area

M4 The Live

M5 百合の咲く場所で

M6 Fantasista

M7 A Hundred Emotions

EN 陽はまたのぼりくりかえす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
WWSチャンネルの人気記事をお届けします
【あなたにオススメ記事】

関連記事