そんなダイナミックなダンスパフォーマンスこそが東方神起の魅力でもあるのだが、彼らの歌うバラードもそこと並ぶ魅力を放つ。『One More Thing』、『STILL』といったミディアムチューンの楽曲では、それぞれの声と想いをじっくりと噛み締めることができる柔らかであたたかな歌声を届けてくれた。オーディエンスは静まり返り、2人が歌うその優しい歌達を、真っすぐに受け止めていた。
ユンホとチャンミンの等身大の素顔が垣間見ることが出来たMCでは、離れていた期間の心情を語り、改めてこのツアーで1番伝えたかった言葉でもあったという“ただいま”を伝えたのだった。“もう、「ただいま」を言うのは最後。もう別れることはないから”と語ったチャンミンの言葉に歓喜の声を上げたオーディエンス。
時間が過ぎるのは、本当にあっという間だった。ラストは、彼らのプライドをこれでもかという気迫で感じさせた圧倒的なパフォーマンスの『Why? [Keep Your Head Down]』。割れんばかりの歓声は、会場内を轟き続けていたのだった。
観客の期待に答えるように、アンコールがスタート。まさに彼らの代表曲といえる『Rising Sun』で会場を沸かせた。特別ハードだという『Rising Sun』で息を切らせたかのように見えたが・・・最後は今回のライブタイトルにもなっている『Begin 〜Again Version〜』で、観客を包み込むような優しい歌声を届けたのだった。 この曲を歌う2人の姿に、大きく広がる未来を感じた。東方神起の歴史は再び幕を開けたのだと、改めて感じた瞬間だった。
「アーティストとしてだけでなく、他人(チャンミンのこと)の幸せにこんなにも共感してくれてありがとうございます」(チャンミン)
「みなさんが、東方神起のプライドです」(ユンホ)
2人が最後に真っ直ぐな瞳で語ったこの言葉が、ライブを見る人全てに深く刺さったのではないだろうか。彼らの全身全霊のステージングと歌唱のすべては、この言葉に繋がっていたものだと感じられるほどだった。









