My Hair is Bad ポルノ超特急2017(カメラマンクレジット:HayachiN / Yukihide”JON…”Takimoto / OOMO / かわどう) 画像 5/16
「アフターアワー」でライブを始め、すぐにG./Vo.椎木が「最高です!!」と興奮を露わにしたMy Hair is Bad。ギュッと音が詰まった3ピースから放たれる全球全力の直球勝負、エモーションが溢れまくる彼らのステージにぐっと惹き込まれる。椎木が眼光鋭くフロアを見つめ、鬼気迫る形相で「復讐」へ。同曲が終わった後も眼の光を弱めることなく、いや、ますます強くして、「誰よりもかっこいい悪役やって帰ってやる」「俺はやりたいことをやっている、あんたはどうだい?」「俺は俺のキャンバスに、あんたはあんたのキャンバスに。何を描く?」、「これが俺の本気だ」と、ギターをかき鳴らしながらその場で生まれたリアルな言葉を投げ積み重ね、「フロムナウオン」へ。その場で命を燃やすような、現実をまっすぐに見つめた絶望の先にある光を掴むような、My Hair is Badの全身全霊は、痛いほど胸の奥深くまで突き刺さってきた。
POT ポルノ超特急2017(カメラマンクレジット:HayachiN / Yukihide”JON…”Takimoto / OOMO / かわどう) 画像 6/16
銀閣に登場したのはPOT。フロントマンが代わる代わるオーディエンスを煽り、ガンガンと会場の温度を上げていく。振り上げられた拳は数え切れず、ダイバーの数も数え切れない。彼らのダイナミックなアンサンブルは身を任せるには最適で、オーディエンスは身体を揺らして4人が鳴らす最高のサウンドにのめり込んでいく。会場の熱気はどんどん上昇し、外気との温度差で結露ができてきたのだろうか、壁や床が湿り気で濡れ始めている。Vo./Ba.よっぴーがライブ開始直後に「金閣よりも銀閣を熱くしようぜ!」と言ったように、彼らはオーディエンスと一緒に最高のテンションと全力のライブで走りきった。
SUPER BEAVER ポルノ超特急2017(カメラマンクレジット:HayachiN / Yukihide”JON…”Takimoto / OOMO / かわどう) 画像 7/16
誰にも汚すことが出来ない聖域を持ちつつ、触れるだけでヒリヒリとするような緊張感を帯びつつ、その場に居る全員を包み込むような懐の深いステージで魅了したSUPER BEAVER。Vo.渋谷が「めちゃくちゃ幸せです」と言いながら広いステージを駆け回り、G.柳沢、Ba.上杉、Dr.藤原が想いを込めた音を放つ。渋谷が「ROTTENGRAFFTYに聴かせてください」と言った「正攻法」の大きな大きなコール&レスポンスは、フェスは全員で作り上げるものだということを痛感させてくれる。「ライブハウスやこの“ポルノ超特急”にはルールとか無い代わりに、あなたのモラルが問われてるよ。かっこよく遊んでってください」「ヘイトで繋がるくらいならライブで繋がりたいと思います」と、渋谷のひと言ひと言が突き刺さる。そして最後は「ありがとう」。全身で浴びたSUPER BEAVERの全力の音、最高だった。
Crystal Lake ポルノ超特急2017(カメラマンクレジット:HayachiN / Yukihide”JON…”Takimoto / OOMO / かわどう) 画像 8/16
Crystal Lakeのライブを心待ちにした観客がステージ方向へとギュッと詰めかけ、フロアの密度がハンパない。その密集したオーディエンスの頭上に、5人がこの日いちばん重いサウンドを降り注がせる。プライドをビシビシと感じさせるヘヴィネス、Vo.RYOの唯一無二のヴォーカリゼーション。客席がヘドバンで揺れ、Crystal Lakeの音で更に揺れる。同じ時間、金閣のステージでは矢野・兵動が観客を大爆笑させているし、銀閣では凄まじい光景が繰り広げられている。他のどこにも存在しない尖った個性を持つ出演者たちの響宴は、見所が多すぎて一瞬たりとも気を抜くことができない。再び銀閣に戻ると、誇りを身にまとったCrystal Lakeが会場を熱気と興奮を充満させながら、汗を輝かせながら、更に激しいステージで客の気持ちを沸騰させる。“ポルノ超特急”、今年も楽しすぎる。
