決勝戦となった『以心伝心!私の言いたいことを分かって‼』ゲームは、脱落した妖精たちのジェスチャーに答えて、5ポイント先取したほうが優勝となるルール。姫が勝つと困ったことになるため、昼公演ではSEIYAが踏ん張り、5対4のギリギリで勝利を手にした。夜公演では難問をクリアしてSHOOTがストレートでYUMAに勝利。ちなみに初日公演ではMORRIEが圧勝しており、森兄弟そろって勝負強さを見せた。
ここで最強妖精の栄誉を勝ち取った優勝者は膝をつき、呪いを解くためのリンゴを白雪姫に恭しく捧げる。だが、それをかじった姫はうめき苦しみながらベンチに倒れ込み、黒マントのFUMINORIは「これでいいのじゃ」と黒い笑みを浮かべて去ってしまった。ちなみに夜公演では、白雪姫と一緒にリンゴを食べた優勝者てれすけSHOOTに、おこりんぼSEIYAまでもが昏倒。「こうなったらバディの力を借りるしかない!」「みんな、大きな声で白雪姫を呼んで!」とバディ……もとい妖精たちが「白雪姫―!」の大コールを送り続けると、起きかけては眠りを繰り返しながら、なんとか姫が目を覚ます。と、魔女かと思われていたFUMINORIが、なんと今度はサンタクロースの衣装で登場! 夜公演では突如覚醒したSEIYAとSHOOT、さらにTAKUYAがステージ上を大ハッスルして駆け回るなか、「最近、白雪姫が寝不足だというから、ぐっすり眠れるように眠リンゴを持ってきたのじゃ!」と、自分の正体はサンタクロースであることを明かしてみせた。そして白雪姫を起こすために頑張った客席の妖精たちにチェキをプレゼントする抽選タイムを経て、お祝いのライブタイムではバディへの愛を惜しみなく、ロマンティックに伝えていく。まず「素敵なメッセージをプレゼントするわ」と白雪姫が告げた「The One」では、曲中の決め台詞を昼公演では白雪姫が、夜公演では優勝者が担当。「君、すごくカッコいいからキスしたいな。キスしてもいい? とくべチュ」と指ハートを作ったYUMAと、「てれるけど、ちゃんと伝えたいこと、言ってないことがあって……お前しか見てねぇよ」とキメたSHOOTに、ペンライトを振り上げるバディからは歓喜の悲鳴があがった。
ラストはベルの音が鳴る「R4U (Christmas ver.)」で贈られ、間奏では本日のキャスト紹介も。姫の手を取って階段を降りた座長のサンタクロースFUMINORIは、夜公演ではKEVIN姫の手の甲にキスをし、昼公演ではYUMA姫にキスをしようと飛びかかる場面もあった。物語を終え、小屋の中へと戻っていく列の最後は白雪姫で、YUMAはリンゴにキスして姫キャラを貫きながら、最後の最後に「またな」と素顔をチラリ。KEVINは「また会いたい人?」とバディに問いかけて、満場の「はーい!」に「いつかね!」と微笑んでみせた。そんなエンディングが象徴するように、1時間半にわたる本編の間、メンバー全員がそれぞれのキャラを完全に守った振る舞いをしていたのは特筆すべき点。長い袖を指先から垂らしたおとぼけ、メガネをかけてマイクを握る先生に、いつもプンプンしているおこりんぼ、常にテンションの高いごきげん、気弱な姿勢と声音のてれすけ、いつでも眠れるように椅子を持ち歩くねぼすけと、BUDDiiSではなく白雪姫と7人の妖精(+サンタクロース)としてステージに立っていたことに、エンターテインメントに対する意識の高さを感じさせられた。
ゆえに、物語から離れたアンコールでは、サンタ帽をかぶって「僕たちはBUDDiiSです!」と挨拶。本編ではキャラを貫いていたため、ようやくBUDDiiSのメンバーとしてMCし、前日に25歳の誕生日を迎えたSEIYAには「おめでとう!」の声も贈られた。この日は2025年ラストのイベントということで、「思い出という形で素敵なクリスマスプレゼントをもらった」(MORRIE)、「今年もたくさんありがとうございました! 来年もよろしくね!」(SEIYA)、「BUDDiiSって普段の姿が一番面白いと思うんで、楽屋の延長線上のBUDDiiSを2時間近く見せられて楽しかった」(SHOW)、「来年も楽しいイベントがいっぱいあるんで、またバディと一緒に楽しい時間を過ごしたい」(TAKUYA)と、それぞれコメント。また、昼公演のFUMIYAは「クリスマスパーティーなのにやってないことある!」と言い出し、会場の全員で「メリークリスマス!」を叫んだ。KEVINは最終公演について「ホントにみんなぐっちゃぐちゃ! でも、BUDDiiSの自由さが出て最高だった」と笑顔を見せ、SHOOTも「また『バディフェス』をやる機会があれば皆さんぜひまたきてください。良いお年を」と客席に呼びかける。YUMAは白雪姫役を務めた昼公演では「ステージに出た瞬間の歓声がすごすぎて。今後、こっちでいこうかな……まぁ、こういう役は、もういいかな」と言いつつ、夜公演では「来年も一緒にいてください」とバディに語りかけて、メンバーに「ずるい男だよ」と言わしめた。
そして「『バディフェス』ならではの楽しいイベントで1年を締めくくることができたのもBUDDiiSらしい」と伝えたリーダーのFUMINORIが、夜公演で「BUDDiiSが、お知らせを持ってこないなんてことはないんですよ!」と、彼らの最終公演でおなじみの文言を叫ぶと、ステージのLEDに映像が。来年2月からスタートするホールツアーの追加公演が2026年6月6・7日に幕張メッセ幕張イベントホールで決定したことが発表され、場内は大歓声で満ちあふれた。さらに、ツアータイトルが『BUDDiiS vol.11 Hall Tour - FLORiiA -』に決定し、ツアーロゴのデザインはSEIYAが担当していること、また、発表済みだった9都市のうち北海道以外はソールドアウトしたことも報告。彼らが幕張メッセ幕張イベントホールでワンマンを開催するのは3年ぶりのことで、FUMIYAは「単発でライブをやっていたところがツアーの最終公演なんて嬉しいですよ!」と喜びを表した。
「幸せな時間で終わりましょう!」とFUMINORIが告げ、歓喜の渦の中でイベントを締めくくったのは「BUD」。ステージ両端の花道まで出てタオルを回すメンバーに呼応して、会場中のバディはGo Go!バディGo!!のコールを轟かせていく。ちなみに、昼公演では叩きつけるようにタオルを振りたくっていたYUMA姫が、最後に自らウィッグをむしり取ってSEIYAと肩を組みながら頭を振る光景も。「魔法はやっぱり解けちゃうみたいで……お時間ってことで」と伝えたFUMINORIは、「辛いことがあったり元気なくなっちゃう瞬間は、今日の楽しかった思い出と魔法が解けたYUMAを思い出して、少しでも笑顔になってくれたら嬉しいなと思います」と〆の挨拶をして、バディを笑顔にしてくれた。今年ラストとなった夜公演では、2025年を支えてくれたバディたちに感謝を述べて「絶対にまた来年も会おうね!」「良いお年を!」と約束。事実、先日ソニー・ミュージックレーベルズと契約したBUDDiiSは、2026年2月11日にメジャー1stアルバム『THIS IS BUDDiiS』をリリースし、それに伴うリリースイベントも年明けから各地で開催されることが決定している。2月27日の千葉・市川市文化会館からは、2年ぶりとなる全国ホールツアー『BUDDiiS vol.11 Hall Tour - FLORiiA -』もスタート。メジャーという新しい大地へと進む彼らが、タイトルに花のように愛や成長が時間の中に咲くという意味の込められたツアーで、どんな花を咲かせるのか楽しみにしたい。






