大黒摩季の2025年全国ツアーのファイナルが、11月16日、東京国際フォーラムAで開催された。
今年の全国ツアーは、4月26日に始まり全22本を開催した「55 BLACK TOUR」と8月28日に始まり全17本を開催した「55 RED TOUR」というコンセプトも演出も異なる2つのツアーを繰り広げてきたが、この日のファイナルはその締めくくりとして、唄とダンス、そして大黒摩季自ら考え出したいくつもの華やかな演出をさらにスケールアップ、集まった4,000人の観客を魅了した。
【写真】2025年全国ツアーのファイナルが、11月16日、東京国際フォーラムAで開催された大黒摩季(4枚)
「55 BLACK TOUR」では、その最終日となる8月2日にリリースされた最新アルバム『55 BLACK』からの曲を中心に、サポート・ミュージシャンにTHEATRE BROOKのギター佐藤タイジやLOVEBITESのボーカルAsamiをコーラスに迎えるなどして、大黒摩季の音楽ルーツとも言えるROCKにこだわったステージを展開してきた。
一方、「55 RED TOUR」では、現在制作中のもう1枚のアルバム『55 RED』からの新曲を交え、世界的フラメンコ・ダンサー SIROCOの監修の元に日本のトップ・ミュージシャンを揃えたフラメンコのコーナーやパーカッションにオルケスタ・デ・ラ・ルスのメンバーを加え、サルサ、ボサノバなどのラテン・サウンドやレゲエなど世界中のチル、トライバル・サウンドでステージ、客席一体となったライブを展開し、大黒摩季流エンターテインメントを追求してきた。
今回のファイナルでは、その「55 RED TOUR」の集大成とするべく、オープニングとなるフラメンコのコーナーで9名のミュージシャンが参加し、アルバム『55 RED』から先行配信された新曲「Mira mira mira」「水玉模様のAlegría」やフラメンコ・テイストにアレンジされた「夏が来る」「夏が来る、そして…」など5曲を披露。
徳永兄弟のギターに乗せたフラメンコ・ダンスから始まり、一気に幕が開くと「Mira mira mira」で大黒摩季が登場、観客も総立ちで迎える。途中、「大黒摩季のライブ初めての方、ごめんなさい!今日はアルバム・ツアーなもので、ヒット曲少ないの!」と言いながらも、衣装チェンジやメンバーによるフラメンコのリズムの解説を交え、観客を普段聞くことの少ないフラメンコの魅力に引き込んでいく。
次のコーナーでは、一転してチル・サウンドのコーナー。大黒摩季のファンに根強い人気の「Tender Rain」「Lovin’ You」など隠れた名曲、ボサノバの新曲「穏やかな日曜日」が披露される。そして、会場はニューヨークのクラブやジャマイカ、ブラジルのビーチを思わせるようなゆったりとレイドバックした空気感に包まれる。
圧巻は、新曲「Crystal Angel」。ピアノとのバラード熱唱、日本のトップ・ポールダンサーRYOTAの華麗な演技に感動的かつ優しい気持ちになって、前半が締め括られる。




