バンドメンバーによるセッションタイムで会場の熱気が再上昇すると、淡いブルーの新衣装に着替えたリトグリが「Love To The World」を1人ずつアカペラで披露し始める。6人の個性が強く打ち出された歌唱で会場の空気を掌握すると、バンド演奏も加わり、客席の盛り上がりもさらに加速。続く「Hurry up!!」では6人のギアが一段高く入り、リズミカルなボーカルワークとしなやかなダンスにもより熱が入る。
大ヒット曲「世界はあなたに笑いかけている」のイントロが会場中に鳴り響くと、ライブもいよいよ終盤戦へ。6人はポジティブさに満ち溢れた歌声とともに、ステージの端から端まで移動しながらガオラーへ笑顔を振りまき続ける。彼女たちが放つ多幸感溢れる歌声は、続く「For Decades」でもさらに力強さを増していき、オーディエンスのシンガロングが加わることで最高潮へと近付いていく。miyouが「あなたのVoice、ちゃんと届きました!」と告げると、「晴れの舞台」「SAY!!!」のメドレーに突入。メンバー、ガオラーがそれぞれ手にしたタオルを頭上で回すことで、さらなる一体感を生み出した。
ミカが「最高すぎる、みんなのVoice。本当にいい声してるね」と客席に呼びかけると、結海も「みんな、最初に後ろから出てきて、びっくりしたでしょ?」と続ける。そして、miyouの呼びかけによりステージ後方には総勢40人以上におよぶLGMクワイアが登場。「次の曲は、私たちが見えない何かの殻を破ろうとしていたときに、光を見せてくれた大切な曲。この音が、この言葉が、この光が、この声が、あなたの中に優しく届きますように」とメッセージを添えて「Break out of your bubble」が始まると、リトグリやクワイアの紡ぎ出す生命力に満ちたVoiceがオーディエンス1人ひとりの心を包み込み、ライブ本編は終了した。
オーディエンスの声援に応えるようにステージに再登場したリトグリは、6人のみでFOR REALのカバー「You Don't Know Nothin'」をアカペラで披露。彼女たちの声から放たれる生命力や存在感の強さに、会場中の観客は無言で惹きつけられ、エンディングとともに盛大な拍手が送られた。
アサヒの「自分のことを愛せるのは自分だけだよと、リトグリが教えてくれました。みんなにも自分を一番大切に思ってあげてほしいです」というメッセージに続いては、「Love Yourself」へ突入。笑顔とともに届けられる歌声からは、その場にいるすべての者を肯定するようなポジティブが感じられ、自然と客席へと笑顔が伝染していく。
最後の曲に入る前には、かれんの口から来年5月に始まる新たな全国ツアー開催がサプライズ告知され、客席は歓喜の声に包まれる。続けて、「私たちは3年前にもここで公演しました。そこで私は『リトグリには新しい仲間が必要です。リトグリの新しい未来に期待していてください』とお伝えしました。そして超最高な3人が入ってきてくれて、もうすぐ3年になります。この6人でここに戻ってこられたのは、皆さんの応援のおかげです」と感謝を伝えると、再びGMクワイアをステージに呼び込んで「LIFE」を披露。Voiceと銘打った特別な2日間にふさわしい、さまざまな歌声の魅力が伝わるパフォーマンスで『Little Glee Monster Live 2025 Voice』はフィナーレを迎えた。
(文/西廣智一)
(写真/キセキミチコ)









