11月1日から3日まで、千葉・幕張メッセにてテレビ朝日主催の音楽ライブイベント「テレビ朝日ドリームフェスティバル2025」が開催された。
2日目となる11月2日に羊文学が出演した。この記事では、同イベントのライブレポートをお届けする。
【写真】まるで1本のドラマのようなライブを披露した羊文学(15枚)
国内のみならず、海外でも積極的にライブ活動を行うなど、世界的に評価の高いバンドの羊文学が登場。ライブは歪んだ音を場内中に響かせて始まった。ファルセットの声も魅力に、女性陣の重ねあう美しいハーモニーも胸を揺さぶる彩りにして3人はせまってきた。モノトーンのような演奏に、力強い主旋律を成す歌声と美しいコーラスの声が重なりあうことで、淡い彩りが生まれるようだ。『声』、まさにタイトル通りの言葉が示す魅力に満ちた楽曲だ。
羊文学<テレビ朝日ドリームフェスティバル2025>©︎テレビ朝日ドリームフェスティバル2025 / Photo by 岸田哲平 画像 2/15
アンニュイな塩塚モエカの歌声が、シャキシャキッとしたリズムの上で想いを刻みだす。『いとおしい日々』だ。曲が進むごとに、歌声や楽曲に起伏が生まれてゆく。3人というシンプルな編成だからこそ、一つ一つの音が明確な主張を持った色として胸に届いてきた。羊文学の魅力であるハーモニーワークに心が惹かれつつも、力強い演奏の放つ存在感にずっと魅了されていた。
フクダヒロアの切れ味の鋭いドラムの音へ、河西ゆりかの野太いベースの音が重なる。さらに塩塚モエカの歪むギターの音が重なるや、楽曲として輪郭を成し始めた。低音域の利いた『Burning』の演奏の上で、塩塚モエカのエモーショナルな歌が響き渡る。ときに、そこへ寄り添う河西ゆりかのコーラスも印象的だ。曲が進むごとにエモさと存在感を増していくのも羊文学らしい。気づいたら、3人が作り出すグルーヴに身を委ね、心地よく身体を揺らしていた。
ドラムカウントを合図に、アニメ「呪術廻戦 渋谷事変」のEDテーマとして世界中で支持を得ている『more than words』の演奏が始まるや、場内中から熱いクラップが響きだした。そのリズムも演奏の一つに加えながら。羊文学はこの曲でも、演奏を進めるごとに楽曲に明瞭な彩りを与えていった。クールなのに、でも、そこに強い色を感じるのは、3人の歌声や演奏が強烈な個性を放っているからだ。気づいたら、場内中の人たちが振り上げた手を大きく揺らしていた。心地よくもダウナーなグルーヴに、大勢の人たちが気持ちよく身を浸していた。
羊文学<テレビ朝日ドリームフェスティバル2025>©︎テレビ朝日ドリームフェスティバル2025 / Photo by 岸田哲平 画像 3/15







