続いてムービーには花火の映像。それに合わせてライトスティックも反応し、和のBGMが流れると、ムービングステージでサポートダンサーが扇子、メインステージでは和傘などを用いて、情熱的なパフォーマンスを披露。一気に空気が変わり、花火の音が物寂しさを帯びてきたところで『花火』へ。代表曲の1つでもあるセンチメンタルなバラードが会場を染め上げた。
ここでピアノの伴奏をBGMに、ØMIが「楽しんでくれてますか?」と尋ねた後「とうとう迎えましたね、この日を」と語りかけると大きな拍手が起こる。往年のナンバーが続いたここまでの流れを振り返り、「懐かしみました?」「皆さんに思いを伝えるセットリストになってますので、どうか最後まで楽しんでください」と伝えた。開催するにあたって、ステージに立った意味、巡り会い、沢山夢を叶えてきたこと、生きてきた証、今日までのMATEのことも考えて「自分達の歩んできた人生を、今でなら見せたいと単純に思って、このステージに立とうと決めましたし、みんなのパワーもあって、この雨男にも勝ちました。完敗です」とMATEを讃えながら思いを届けた。そして「いろんな節目で歌ってきた曲」と説明し、『次の時代へ』を披露。アカペラで1パート歌うと会場に温かな音の波が広がる。照明も最小限で、演奏もピアノのみ。ただただØMIから生まれる美しく雄大な歌のエネルギーを味わった。
続く映像パートではパフォーマーメンバーを動物に模したキャラクターが活躍。恐竜に立ち向かう姿をコミカルに描き、笑いを誘っていた。最後にはキュートなキャラクターがCGのタッチも変わって恐竜に負けない強い姿に大進化!NAOTOを模したカワウソは……可愛いまま!
そしてここからPERFORMERコーナーがスタート。ELLYの「ブチ上がれるかい!」という声かけを皮切りに、アウトサイダーなモード全開なユニゾンナンバーを展開。そこからまずNAOTOが捉えどころのないスタイルを見せて撃ち抜いていく。『要!』ではお馴染みの大きな手も登場し会場を1つに。続く小林は刀を使った武士的なパフォーマンス。『S.A.K.U.R.A.』に合わせ季節外れの桜吹雪が吹き荒れる。最後にはギタープレイも見せ観客を引き込んだ。ELLYは海外ドラマにありそうなワンシーンから始まり、「マジでヤバいですね!」と観客とコミュニケーションを取りながら、スタジアムを巨大なクラブへと変えて盛り上げた。そしてまた5人となり、女性ダンサーと共にムーディーな空気を充満させるダンスを見せた後、岩田が闘争心満点のドSモードで会場を煽る。その姿はバトルで成り上がっていくラッパーのよう。その強い言葉の弾丸からは決して15年間順風満帆ではなく、ここまで本気で戦ってきたことが伝わってきた。最後に山下がメインステージにハーレーダビットソンで登場!サポートダンサーと一体となったダンスは本能をビリビリと刺激し、「STORM RIDERS」のタイトル通り存在感を残した。ラストはまた5人でパフォーマンスし「これが三代目 J SOUL BROTHERS!」とELLYが叫ぶと、大爆発の演出でPERFORMERコーナーは終了した。
ØMIの動物キャラクターも登場するムービーを挟み、ステージ上にØMIも合流すると『MUGEN ROAD』でまだまだ燃やしていくJSB3。心なしか演出の炎の量が増え、サポートダンサーのフラッグも熱気を煽り、チーム全体でスタジアムの熱を上げ燃やし尽く勢いでと始まった後半戦。続いてモニターに「LOVE」の文字が映し出されたら『Feel So Alive』だ。ELLYのラップもキマっていて、中毒性もある楽曲。今度はアリーナの真ん中を通っていくフロートステージに乗って、観客に近付いていくメンバー達。さらなる至近距離にアリーナは沸き立ち、グルーヴもまた一段階上がる。
そしてここからは9曲のメドレー。ダンスもジャンプもコールアンドレスポンスも止まらないラインアップだった。『Summer Madness feat. Afrojack』『Share The Love』『Rat-tat-tat』とダンスが話題になったナンバーから、爽やかで心が軽くなる楽曲達の応酬に天国級のピースフル。バルーンも再度投入された。メドレーの最後は『STARS』。辺り一面、一番星のように輝く笑顔に溢れ返っていた。
本編ラストは『R.Y.U.S.E.I.』。日本の音楽シーンにも燦然と輝く、誇り高きダンスナンバーがこのスタジアムライブの最後を締めくくる。ØMIの「踊ってくれますか!?」もあり、アリーナもスタンドも思い思いのランニングマンを見せて熱唱する。曲中には本物の花火が打ち上げられたが、もう余裕で掻き消すコールアンドレスポンスとØMIのシャウト。これが正真正銘スタジアムアーティストのキラーチューンだということを見せつけた。マイクに全てをぶつけたØMIは「改めて、三代目 J SOUL BROTHERSでした!ありがとうございました!また会いましょう!」と告げ、最後はカメラに何度も投げキッスを送って、本編は終了した。
