9月14日(日)、3連休の中日に大阪・グラングリーン大阪 ロートハートスクエアで、坂本龍一の最後の演奏を収めたコンサートフィルム『Ryuichi Sakamoto | Opus』の特別野外上映会が開催された。月明かりの下で行われた上映会には、広場を埋め尽くすほどの人々が集まり、延べ5,000人近い来場者が坂本の演奏を楽しんだ。
【写真】最後のピアノ演奏を収めた映画『Opus』大阪特別野外上映に延べ5,000人が集う坂本龍一(3枚)
この上映会は、8月30日から「VS.」で開催されている坂本初の大阪での大規模企画展「sakamotocommon OSAKA 1970/2025/大阪/坂本龍一」と連動した特別プログラム。
主催者の「1970年、18歳の坂本龍一は大阪万博で多彩な音楽とアートに触れ、深い衝撃とインスピレーションを受けました。その経験が彼の音楽活動に大きな影響を与えたように、2025年の大阪で、坂本の演奏を通じて若い世代が何かを感じ、その種が未来につながっていくことを願っています。」という思いから、誰でも無料で参加できるスペシャル上映として実施された。
『Opus』は、2年以上に及ぶ闘病生活の末、坂本龍一が亡くなる半年前の2022年9月に8日間かけて収録されたコンサート映画。撮影に使われたのは、坂本が長年にコンサートやレコーディングで愛用したグランドピアノ。代表曲「Merry Christmas Mr. Lawrence」、最後のアルバム『12』からの楽曲、そしてYMOの「Tong Poo」を初めてピアノソロで披露するなど、坂本自身が選んだ全20曲で構成。一音一音を慈しむように奏でる指、息遣い、そしてその手に刻まれた時間。奏でられた音楽は聴衆に深く届いたのかもしれません。最後の曲が終わった瞬間、そして上映終了後の二度にわたり、会場からは大きな拍手が湧き起こり、特別上映会は静かに幕を閉じた。
坂本龍一大規模企画展「sakamotocommon OSAKA 1970/2025/大阪/坂本龍一」は9月27日(土)までグラングリーン大阪内「VS.(ヴイエス)で開催されている。
