2025.08.28 公開
<THE YELLOW MONKEY>全国ツアーよりFINAL BLOCKの最終公演の模様を、いよいよ8月31日(日)にWOWOWで独占放送・配信!

Photo:横山マサト  画像 1/9

【ライブレポート】
最新全国ツアーFINAL BLOCK最終公演で魅せたTHE YELLOW MONKEYの ど真ん中 。今まさにバンド活動の 本編 に突入した彼らの最高潮のテンションを体感せよ

【写真】全国ツアーよりFINAL BLOCKの最終公演の模様を、いよいよ8月31日(日)にWOWOWで独占放送・配信するTHE YELLOW MONKEY(9枚)


 昨年4月27日の東京ドーム公演 SHINE ON で見事に復活を果たしたTHE YELLOW MONKEY。翌月末には約5年ぶりとなるオリジナルニューアルバム『Sparkle X』を発表し、実に26年ぶり通算6作目のチャート1位を獲得。その後、10月からは4ブロックにまたがる全国ホールツアーを8カ月にわたって展開した。今回のツアーでは、それぞれのブロックごとに異なる趣向を加えたことも話題となった。ニューアルバムを基軸に据えた上で、BLOCK.1からBLOCK.3までは90年代中盤に発表した3rdアルバムから5thアルバムをそれぞれフィーチャーしたセットリストで構成した。今年5月からスタートしたFINAL BLOCKの最終日は、6月13日神奈川・Kアリーナ横浜。高まる期待が大きな熱量となって、開演前から場内にあふれていた。

吉井和哉(Vo&G)
 定刻が過ぎ、歌い出されたのは「アヴェ・マリア」。薄い布地で作られた紗幕が、吉井 LOVIN 和哉(Vo&G)のシルエットを浮かび上がらせる。「哀しみを乗り越えたい」という祈りにも似た願いに寄り添うのは、2016年の再集結以降サポートを続けてきた鶴谷崇(Key)が奏でるピアノのフレーズだ。会場が それぞれの生 を慈しむような厳かな空気に包まれる。次の瞬間、吉井の「ようこそ!」という叫びを合図に「SPARK」へ。客席を鼓舞するような菊地 ANNIE 英二(Dr)の骨太なドラムスが実に力強い。 菊地 EMMA 英昭(G)と廣瀬 HEESEY 洋一(B)のユニゾンも刺激的な「Chelsea Girl」を経て、重低音がこれぞハードロック!と叫びたくなる「罠」へ。90年代の彼らを彷彿とさせるサウンドに呼応する満場の大観衆。冒頭にしてクライマックスに達したかのような盛り上がりだ。

<THE YELLOW MONKEY>全国ツアーよりFINAL BLOCKの最終公演の模様を、いよいよ8月31日(日)にWOWOWで独占放送・配信!Photo:横山マサト  画像 2/9

廣瀬洋一(B)、菊地英昭(G)
 吉井もエレキを抱えてエマとのツインギターで披露されたのは「Tactics」。2万人とのコール&レスポンスを満喫したジャムセッションのようなプレイに続けて、芳醇なサウンドを贈る。刻まれるリズムとループするサウンドが聴衆を刺激する「VERMILION HANDS」では、アニーとヒーセが繰り広げる極太なシャッフルビートと照明や映像とのシンクロニシティも見事だった。

菊地英二(Dr)
 2度目のMCでは、FINAL BLOCKは1996年彼らにとって初の全国ホールツアー「TOUR '96 FOR SEASON 野性の証明 」とのコラボレーションであることが明かされる。バンドにとっての 最重要年 に思いを馳せながら披露されたミディアムテンポの「This Is For You」を経て、最新アルバム収録曲を2曲続ける。小気味よいグルーヴに聴き手を引き込んでいく「Beaver」、そして「Make Over」へ。パンデミックや吉井の喉の病気など様々な困難を経て、それでも前へ進んでいこうという力強いアンセムが心に沁みた。

廣瀬洋一(B)
 怒りや悲しみ、嘆きや苦しみがすべて凝縮されたような「天国旅行」では、ヘヴィかつプログレッシヴなサウンドに誰もが聴き入る。病魔との闘いに終止符を告げようとするかのような吉井の歌の強靭さが頼もしくもあった。5thアルバム表題曲「Four Seasons」は、若き日の吉井が内面の葛藤をそのままに叫んだスケールの大きなバラッド。30年分の人生の重みが加わった演奏は、瑞々しさはそのままに圧倒的な説得力が加わっていた。

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