2025.08.19 公開
<ライブレポート>
WOWOWとWEST.のコラボによる番組「WOWOW×WEST. WESSION」第3回が8月24日(日)午後9時30分から放送・配信。この番組収録が6月某日に実施された。
デビュー10周年を迎えた昨年、WOWOWとタッグを組んでオリジナルライブ「WEST. 10th Anniversary Live W」を世に届けたWEST.。この好評ぶりを受け、今年はWEST.と親交のあるアーティストや共演したいアーティストをゲストに招き、音楽について語るほか、WEST.への提供楽曲や一緒に歌ってみたい楽曲をセッションする音楽番組が、全5回にわたりオンエアされる。また、この番組は10月12日(日)、13日(月・祝)に大阪・万博記念公園 東の広場で開催されるWEST.初の主催野外フェス「WESSION FESTIVAL 2025」ともリンクしており、同フェスへの期待を大いに高める内容になりそうだ。
これまでにMONGOL800、wacciと、WEST.にゆかりのあるアーティストをゲストに迎えてきた「WOWOW×WEST. WESSION」だが、第3回のゲストは“楽器を持たないパンクバンド”BiSHの元メンバーで、現在はソロアーティストとして活躍中のアイナ・ジ・エンド。音楽的な関わりはこれまであまりなかったものの、2組とも関西出身、かつWEST.にはアイナと近い世代のメンバーも多いことから、この収録を機に距離が一気に縮まったのではないだろうか。
そんな2組のコラボ曲として選ばれたのは、WEST.が2022年8月にシングルとして発表したミディアムバラード「星の雨」。髪色に合わせた真紅のドレスを着用したアイナによるハスキーな歌声からセッションが始まると、重岡大毅、濱田崇裕が情熱的なボーカルで美しいメロディをつないでいく。アイナのツアーバンドの演奏に乗せて、シックなファッションに身を包んだWEST.の面々はアイナを囲みながらもそれぞれが別々の方向を見るというフォーメーションでこの楽曲を表現。 藤井流星や小瀧望が落ち着いたトーンで切々と歌うAメロ、中間淳太や神山智洋、桐山照史がそれぞれカラーの異なる声で歌いつなぐBメロと徐々に熱量が高まっていく中、サビではWEST.とアイナによる温かみの伝わるボーカルが重なりあうことで、エモーショナルさを強めていくことに成功。また、アイナのソロパートを挿入することで、起伏のあるメロディを見事な形で表現してみせた。
2コーラス目に入ると、それぞれが別々の方向を見ていた8人の視線が正面へ向けられるなど、徐々に熱を帯びるボーカルやメンバーのちょっとした仕草や動きを通じて、楽曲に込められた物語やメッセージを具現化。サビ明けのクライマックスへと向かう歌唱パートでは濱田のハモリや神山のフェイクとともに中間や桐山、藤井が力強い歌を響かせ、WEST.とアイナが横一列に並ぶ最終コーラスへと移行。それぞれが顔を合わせ、時に笑みを浮かべながら、繊細さとパワフルさが混在する歌声で物語をフィナーレまで牽引すると、最後に重岡とアイナのハートウォーミングなボーカルで「星の雨」はエンディングを迎えた。
アイナの個性的な歌声が加わったことで、今までとは違った輝きを感じる取ることができた今回のセッション。番組ではこの楽曲披露だけでなく、2組による自然体なトークと、アイナ・ジ・エンドの楽曲でのセッションも用意しているという。野外フェス「WESSION FESTIVAL 2025」開催も迫ってきたタイミングだけに、ぜひ8月24日(日)放送・配信の「WOWOW×WEST. WESSION #3 アイナ・ジ・エンド」を見逃さないでほしい。
(文/西廣智一)
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