その流れでステージに一人になった髙木は、最後のソロMCで最初に家族への感謝を述べると「学校で過ごしていたら出会えなかった素敵な方たちにたくさん出会えました」「すごく宝物だったなっていう思い出がいっぱいあります」「本当にこれがラストのステージということで、最後はこの今日集まってくださった濃いLinQファンの皆さんに届くよう歌います」と会場のファンに向けて語り、今回の卒業ソングである「タカラモノ」を独唱。二番からは他のメンバーも登場して、卒業を惜しむかのように全員で熱唱した。
「FRONTIER」に続いて流れた「未来日記」の二番で、今度は髙木からメンバーへのサプライズとしてそれぞれのメンバーに向けたメッセージが流れると、ステージ上で号泣するなどメンバーは感激。その後の本編最後のMCでは、メンバーの髙木への思いを皆涙ながらに語る一方で織多莉鈴が「いつか絶対にパッションピンク(髙木のメンバーカラー)になります!」と宣言するなどLinQらしく笑いも交えていた。また四代目リーダーの黒田れいは、今回の卒業公演ツアーで髙木を悩ませてしまってことへの悔しさを語る一方で、「言葉の大切さだったり、人との関わり方だったり教えてもらったことがいっぱいあるから、これからのLinQに活かして8月24日の(新体制)初ワンマンライブを頑張りたいと思います」と、明日から新体制となるLinQを引っ張る意気込みを力強く語った。
LinQ・髙木悠未の卒業ツアー「YOU~END~ME」(※提供画像) 画像 3/7
「これからのLinQ、期待できそうですね!」と髙木が締めくくり本編は終了したが、ファンからの替え玉コールが場内に響くとメンバーが再び登場。2019年に行われたセンター争奪戦を勝ち抜いて返り咲きを果たした、髙木にとって思い出の曲「LOVEBOMB」に続いてこちらも2019年の楽曲「絶対Alright!」、最後は令和LinQの代表曲「お知らせします、君を好きになりました」で会場を一気に盛り上げた。
ここでLinQの卒業公演恒例のセレモニーがスタート。ファンからのプレゼントに続いて、メンバーからは髙木仕様にアレンジされたマイクと、今日の髙木の一日限定の衣装と同じ素材がカバーになったアルバムがプレゼントされたが、あまりの出来栄えに本人も驚いていた。
続いて初代リーダー上原あさみ、二代目の天野なつ、三代目の吉川千愛をはじめとしたOGたちが登場。代表して天野が「私たちもすごい思い入れのあるホーム、ベストホールで最後の悠未が見れてよかったです。OGはそれぞれいろんな活動をしていますが、やっぱり原点はこのLinQなので、14年間も続いているのは本当に悠未のおかげだと思ってます。今日まで本当にお疲れさまでした。ありがとうございました」と挨拶を述べ、卒業ソング「タカラモノ」を使った特製のオルゴールをプレゼントした。
セレモニーの最後はおなじみ、事務所スタッフからの感謝状と花束の贈呈。「一期生のアンカーとして、歴代67名のメンバーとともに今日まで懸命に走ってきてくれました」「あなたは、いつしかグループのセンターというだけでなくメンバー、ファン、スタッフ、関係者、LinQに関わる全ての人の笑顔の中心、センターになっていました」「LinQレジェンドセンターとFamiLinQ国宝として勝手に名を残し続けるとともに、LinQから福岡のセンターを取るべく本日よりタレントとして活動することを命じます」といった最後の一期生となった髙木への長文の感謝状がスタッフから読み上げられた。
最後のMCで髙木は「卒業を発表した9月からこれまで、枯れるぐらい絞り出した言葉をいっぱい出したのでもう出てこないと思ったけど、会場で皆さんの顔を見ると溢れ出る言葉がいっぱいありました。それはやっぱり一年の中で私なりにいろんな経験があって、伝えたい思いとかがどんどん溢れてきたんだなと思いました。本当に今日のこの景色を見て、そしてこのメンバーを見て、大切な仲間ができたことが私にとって人生の宝物になりました。今日は皆さん、本当にありがとうございました」と笑顔で締めくくった。
しかし別れを惜しむ、本人がピンクマンと呼ぶ髙木悠未ファンを中心に再び替え玉コールが場内から沸き起こり、メンバーが再度登場すると最後はLinQの定番でもありおそらく髙木が一番披露したであろう「for you」で会場を再び盛り上げ、最後のライブを締めくくった。LinQ、そしてアイドルとして最後の曲を終えた髙木は「『for you』ってちょっと長いと思っていたけれど(笑)、今までで一番早い『for you』だった」と最後まで会場を笑いに包んで、2時間を超えた卒業公演は笑いで幕を閉じた。