2025.05.20 公開
May’n、デビュー20周年記念ライブ開催!シェリル・ノームとともに歩んだ奇跡の2日間

May’n(※提供画像)  画像 1/9

さらに、ここからがすごかった。場内の照明がふっと落ち、会場が静寂に包まれると、一本のスポットライトがステージ中央に射し込む。「ノーザンクロス」のはじまりをアカペラで歌うMay'n。声が少し震える中、泣きそうになる気持ちを、想いのすべてを、声にして届けていく。その姿を見た観客からはすすり泣く声が。そんな静かな空間に〈 好きだったよ〉の声が響くと、バンドが一斉に加勢。同時にステージから火柱が噴き上がった。客席では歓声を上げる人、拳を突き上げる人、静かに涙をこぼす人……それぞれの熱狂が場内に渦巻いていく。さらに続けて、シェリル・ノーム starring May'n、ランカ・リー=中島愛による「サクリファイス」を。だがこの夜に響いたのは、May’nひとりによる祈りのようなバージョン。モニターに緑の蝶がふわりと舞う。徐々に聴こえてくるランカの声に耳を澄ませるように、May’nが右耳にそっと手を添え、まぶたを閉じた。その「サクリファイス」を経て、モニターに映し出されたのは、シェリルが大切にし続けてきたフォールドクォーツのイヤリングのセット。そのイヤリングを見つめたあと、暗闇の中へ歩き出すMay'n。気付けばふわっとしたレーシーな長袖の衣装に着替えていた。ここから描かれたのは、May’nが考える未来のシェリル・ノームの姿だ。

モニターに映るMay’nの手が小刻みに震えている。しっかりと握りしめたイヤリングを、彼女は左耳にそっと、まるで想いをなぞるように大切に身に着ける。深く息を吸ってはじまったのは「ダイアモンド クレバス」。観客一人ひとりに思い浮かべた景色があったと思う。毎回さまざまな情景を見せてくれる曲だが、この日はいつもとはまた違う世界を打ち出してみせた。

May’n、デビュー20周年記念ライブ開催!シェリル・ノームとともに歩んだ奇跡の2日間May’n(※提供画像)  画像 9/9

シェリルコールに応え、ライブTをアレンジした衣装に着替えて再び登場したMay'nは、「イヤリングを返してもらいました」と小さく笑い、泣きそうな表情を見せる。そして「ライブはいつも緊張するんですけど、今回は1週間くらい前からずーっと緊張してて。でも、なんでこんなに緊張してるのかなって考えたときに思ったんです。これは私ひとりのステージじゃないからだなって」。今回のライブに協力してくれた関係者への感謝を伝えて「どうしてもグレイスの声が入れたくて、井上喜久子さんにもご協力いただきました。そして、もちろん! シェリル・ノームは、遠藤綾さんがいてくれなきゃ生きていけません。遠藤綾さんにも愛をいただき、お届けさせていただきました」と伝えた。

改めてこれまでの軌跡にも触れる。「2005年に15歳でデビューして、2007年に『マクロスF』に出会いました。2008年の放送より前に、17歳、18歳の頃にはもうシェリル・ノームと出会っていたんです。そこから気づけば17年以上、こうしてシェリルと共に音楽を届けさせていただいています。私のアーティストとしてのキャリア、メイン☆ストリートは、この『マクロスF』と、シェリルとともに始まりました。その20年を大事に想いながら今日、Sheryl On Stageという形でこの20周年ライブができたことを、本当に幸せに思います。明日はMay’n Spaceというタイトルでステージに立ちますが、この2日間を通して、20年間ありがとう、そしてこれからもよろしくという想いをしっかりと伝えたい。そんな気持ちで──2059年まで歌い続けるつもりで、今日ここに立っています」と宣言。

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