日本を代表する7人組ダンス&ボーカルグループ、BE:FIRST初のワールドツアー「BE:FIRST World Tour 2025 -Who is BE:FIRST?-」がアメリカ・ロサンゼルスにあるThe NOVOでスタートした。現地の模様をレポートする。
【写真】初のワールドツアー「BE:FIRST World Tour 2025 -Who is BE:FIRST?-」がアメリカ・ロサンゼルスにあるThe NOVOでスタートしたBE:FIRST(1枚)
2月に初のドームツアー「BE:FIRST DOME TOUR 2024-20252:BE」を終え、ドームアーティストとしてのスケール感を見せつけてから約3カ月。キャパシティ約2000人のThe NOVOに入場すると、ワクワクした表情を浮かべた多様な人種が目に入る。場内にはおそらくメンバーがセレクトしたであろう洋邦の楽曲がBGMとして流れている。
開演時間の5分前、粋なSEが流れ、フロアから大歓声が上がった。「Let’s go!」という興奮した声を上げるオーディエンスも。初のワールドツアー初日、この日を待ちに待っていたオーディエンスたちの期待が膨れ上がっているのが伝わった。SOTA、SHUNTO、MANATO、RYUHEI、JUNON、RYOKI、LEOの7人が姿を現した。最初から、歌、ラップ、ダンス──すべてにキレと気迫が感じられる。ここ数年BE:FIRSTがライブをやってきた会場と比べ、ステージとの距離が格段に近いこともあり、メンバーの息遣いが間近で聞こえるような迫力だ。フロアから「We’ve been waiting for you!」や「I love BE:FIRST!」といった声援が飛び交う中、すごみのあるパフォーマンスを見せつけていった。
世界を目指すための最低条件として掲げてきたデビューから3年以内での初のドーム公演を達成した約一年前、JUNONは「これから先どんな場所でライブをやっても自分たちの音楽ができるグループになれたと思う」と口にしていた。ワールドツアー初日においても、音楽との距離が近いからこそなし得る、この日この瞬間のバイブスを乗せたアレンジを加え、一度きりのパフォーマンスを積み重ねていった7人。「Mainstream」の振り子ダンスやRYUHEIの地を這うような「ベイス!」という声に「待ってました!」と言わんばかりの歓声が上がり、その他のパートでも数秒ごとに興奮の声が上がった。「Spacecraft」もイントロから悲鳴のような声が上がり、右肩上がりにスリルが増幅していくようなパフォーマンスに場内の熱気が高まった。ネイティブ並みの英語力を持つRYOKI、さらにRYUHEIもガンガン英詞のアレンジを乗せ、オーディエンスのテンションを上げていった。
SHUNTOが「ありがとう!」と言った後、SOTAが「What’s up LA⁉ Have a fun?」と呼び掛けると一斉に「YES!!」という声が上がった。SOTAが「Time to dance everyone!」と誘い、「Boom Boom Back」へ。他のメンバーも英語で合いの手を入れ、LAのオーディエンスの心をがっつり掴む。ダンスブレイク、英語でのコール&レスポンスも実に堂に入っている。ドリルと和を掛け合わせて世界に照準を合わせた「Masterplan」の〈M-A-S-T-E-R-PLAN〉というフックでは特大のシンガロングが起こり、MANATOが思わず笑みを浮かべた。「Boom Boom Back」「Mainstream」「Masterplan」という流れによって自らのルーツであるヒップホップとJ-POPを掛け合わせ、他にはないBE:FIRSTブランドを確立し、世界への足掛かりにした。それらの楽曲がLAで多くのオーディエンスに熱狂的に迎え入れられている光景は感慨深いものがあった。
MCはほぼ英語で行われた。まず自己紹介をした後、7人が口々に初のワールドツアーが始まったことに対しての喜びと感謝をオーディエンスに伝えると、大きな歓声と拍手が巻き起こり、歓喜が広がっていった。しばらく英語でのトークが続く中、RYOKIがとても楽しそうに「Let’s go! Next song」と言って次の曲に向かった。日本語のMCと同じく、英語でも延々とトークが続くような雰囲気で、努力の成果が見て取れた。
「This is BE:FIRST SOUL」と紹介して歌われたのは今のBE:FIRSTの開放的なバイブスが詰まった「Blissful」。7人はとても幸せそうにオーディエンスのシンガロングと一体化しながら、七者七様の珠玉の歌とダンスとラップを聞かせた。〈俺らなら大丈夫 運命引き連れてド派手に行こう〉〈天辺でpop champagne 連れて行くから〉〈世界中がplayground 味わうんだ〉。たくさんのBESTY(BE:FIRSTファンの呼称)と一緒にそんな未来に向かって行くための「Blissful」に聞こえた。
