2025.04.27 公開
MCの第一声で「おかえり、みんな!いやー、ホームはいいね!今日、やっとみなさんに会えて嬉しいな!」と挨拶した後、同じくアルバム収録の「イチャイチャしようよ♡」からの3曲は新曲のコーナーが続く。
衣装チェンジの後、ブルージーなギターをバックにロック・バラード「OH, MY SISTER」を熱く歌い上げる一方で、北川遊太のギター・ソロが聴く人を泣かせる。ROCKを掲げながらも、こうした楽曲を持ち込めるところが大黒摩季のなせる技かもしれない。
その後、再び過去のアルバムからの骨太なロックなチューンで盛り上げた後、ここで初めてヒット曲が続くコーナーへと雪崩れ込む。ここまで、新曲と過去のアルバムから選んだ楽曲だけで押し通すところに、この「55 -BLACK-」における大黒摩季流ロックの追求というテーマと、それを伝えようとする彼女の意思が存分に伝わって来る。
ヒット曲のコーナーのラスト、「Anything Goes!」で本編は終了。アンコールでは「ら・ら・ら」で会場を周り、ファン・サービスも忘れない。そして、会場のボルテージは「ららら〜」の大合唱の中、いつものように最高潮に達し、ラストに「イチヌケタ」を再度演奏して2時間10分のライブを終えた。
30周年のツアーの折、「周年はファンのリクエストの応える」と語っていた大黒摩季だが、来年はデビュー35周年という、また新たなアニバーサリー・イヤーを迎える。その前年に開催される今回の全国ツアーは、周年のテーマとは真逆に大黒摩季が全国のファンに向けて、音楽を通じて自らのメッセージを放つ場にしようとしているのだと強く感じた。
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