原作は『孤狼の血』『朽ちないサクラ』など、常に己の信じるもののために闘い続ける人間を描いてきた柚月裕子だ。将棋の世界を背景にしながらも、将棋を知らない読者も多く惹きつけ、2018年本屋大賞第2位となった作品だ。柚月は執筆にあたり<光と影><人間の業><人生を生き切る>という3つのテーマを根底に据えたという。2017年にこの小説に出会い、「人生の光と影を描いた重厚な人間ドラマ」にほれ込み、原作者も絶賛する脚本を書き上げたのは熊澤尚人監督。「君に届け」(10)「ユリゴコロ」(17)「隣人X」(23)など、繊細な感情の揺れを丁寧に描き、幅広く評価される恋愛映画・ヒューマンドラマを数多く手がけてきた熊澤が、自ら書き上げた脚本でメガホンを執った。
人は、何をもって生きているといえるのか。苦しみと、葛藤のなかからみつけた一筋の光―。だがその出会いは光なのか、闇なのか。生き方に迷うすべての人に贈る、慟哭と感動のヒューマン・ミステリーの誕生だ。
人生を決めた将棋との出会い。そして闇を背負った男との衝撃的な出会い。運命の出会いから生まれる物語の切なさを、サザンオールスターズが綴る歌がエモーショナルに包み込む。
本作の矢島孝プロデューサーは「切なさや哀しさ、愚かさも含め、必死に生きていく人間たちへの応援歌がほしい」と思い、この物語の主題歌をサザンオールスターズに依頼した。3月19日にリリースされる最新アルバム「THANK YOU SO MUCH」に収録される楽曲の中で最も陰影が濃く、切なさに満ちた一曲「暮れゆく街のふたり」が主題歌に決定。桑田佳祐がかつて読んだ小説にインスパイアされたというドラマ性のある楽曲だ。主題歌を聴いた主演の坂口健太郎は「将棋、家族との別れ、因縁、様々な物に翻弄され歩くしかなかった桂介の道を、切なく代弁してくれているような楽曲だと感じた」と感激のコメントを寄せ、矢島プロデューサーは「人間の情念を支える桑田さんの力強い声は、人間の生き様を描くこの映画の最後を締めくくり、違った形で映画を支えている楽曲」と絶賛している。
サザンの楽曲が映画の主題歌となるのはサザンの47年の歴史の中で7作品目で、2018年公開の『空飛ぶタイヤ』の主題歌「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」、同じく2018年公開の『ビブリア古書堂の事件手帖』の主題歌「北鎌倉の思い出」以来7年ぶりとなる。
◆タイトル:盤上の向日葵
◆公開:10月31日(金)全国公開
◆配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/松竹
◆コピーライト:©2025映画「盤上の向日葵」製作委員会
 
 
 




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 








