メンバーの奏でる一つ一つの音が強く主張しながらも、楽曲という大きな空間の中で自由に混じり合う。メンバーそれぞれに自分の癖を詰め込んだ演奏をしながらも、一つに寄り添いあったときに強烈なインパクトを与える。『See C Love』でも、曲が進むごとにエモさとうねりを大きくしてゆく演奏に魅了され、心地好く身体を揺らしていた。
Lilyの繰り出す美しい旋律の上へ、Motoが甘い声を重ねだす。楽曲がゆっくりと駆けだすのに合わせ、気持ちも色づきだす。サビでは、心を解き放つ開放性とピリッとした刺激を混ぜ合わせた表情を提示。『lemonade』、まさに甘酸っぱいけど、病み付きになる刺激や魅力を与える楽曲だ。歌詞に綴った感情に合わせ、1曲の中でいろんな甘酸っぱい表情へと巧みに味を変えながら、楽曲は進んでゆく。
力強く躍動したファンキーでダンサブルな楽曲が飛びだした。『Tremolo』でも、最初はゆったりと、しかも、ねっとりとしたグルーヴを描きながら、次第にその輪郭を明確にし、サビでは心地好く跳ねたグルーヴィな演奏とエモーショナルな歌を通して観客たちの気持ちを一気にアゲてゆく。1曲の中、いろんな感情を揺さぶるグルーヴを作りあげ、ずっとハートと身体を甘く刺激してゆく。その気持ちよさを知ってしまったら、Chilli Beans.の描きだす世界からもう抜け出せない!
一気に速度を上げながら、『シェキララ』へ。心地好く駆ける楽曲の上で、メンバーそれぞれが音の翼をはためかせ、楽曲という大きな空間の中で、自由に音色を羽ばたかせる。とても気持ち良い歌と演奏だ。楽曲が開放感を持って羽ばたくたびに感情がどんどん高揚し、観客たちの心にも翼が生え、Chilli Beans.の音楽を羽ばたく力にしながら、心を解き放つようにライブを楽しんでいた。
Chilli Beans.<氣志團万博2024>(撮影:釘野孝宏) 画像 5/9
その勢いと開放感、晴れた曲調や甘くエモメロな歌をギュッと詰め込み、その刺激をChilli Beans.は『you n me』に乗せて届けてきた。楽しい。とてもベタだけど、でも、そう言いたくなる楽しさを、彼女たちはこの曲を通して届けてくれた。曲が進むごとに輝きが増すようだ。気づいたら気持ちが煌めき、笑顔になっていたのも、きっと3人が音楽を通してかけた素敵な魔法だったに違いない。
Chilli Beans.<氣志團万博2024>(撮影:釘野孝宏) 画像 6/9
Chilli Beans.<氣志團万博2024>(撮影:釘野孝宏) 画像 7/9
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Chilli Beans.<氣志團万博2024>(撮影:釘野孝宏) 画像 9/9