2024.05.31 公開
L’Arc~en~Ciel(C)Hiroaki Ishikawa 画像 8/19
エレクトロなSEに続き「shade of season」が始まると、ブラウン管テレビ状がLEDスクリーンに出現し、メンバーの姿とモノクロの月面映像がオーバーラップして投影され、レトロフューチャーな物憂い雰囲気が醸し出された。hydeは黒いレザーグローブをした手で口元を覆うなど、倒錯的な色気を漂わせながら、艶やかなヴェルヴェットヴォイスで歌唱。ストイックなyukihiroのドラミングは、品格ある端整な美しさで曲を支えていた。kenの掻き鳴らすアコースティックギターで「Blame」が始まると、黒と白を基調とした現代アート風イメージ映像に赤が差し色として加わる、ソリッドな印象のライヴ空間へ。曲の印象を決定付けるリフを緻密に刻み続けながら、伸びやかに歌うような心地良さも堪能させるtetsuyaのベースライン。強弱のメリハリ豊かなパフォーマンスで、4人の音の呼吸がピッタリと合っていなければ生まれないグルーヴ感が心地良かった。
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荘厳なSEが響き、始まったのは世にも美しいミディアムバラード「叙情詩」。両手でマイクスタンドを握り締め目を閉じて歌うhydeは、アーチ状のモチーフのフレームに収まり、神秘的な宗教画のように見える。音階を軽やかに高下するkenのアルペジオは、春に散る花弁や秋の落ち葉を脳裏にイメージさせた。曲の世界観に似つかわしい柔らかな白い光に包まれながら、4人は音を厚く重ねながらも決して濁ることのない、奇跡的なアンサンブルを織り成していく。陶酔の中で、第二部は締め括られた。
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余韻冷めやらぬうちに始まったのはTHE L’ArQuiz。 L’Arc~en~Cielにまつわる三択クイズを楽しむコーナーである。観客は起立し、正解だと思う色をL'ライトで意思表示、ハズれたら消して着席していく、というルール。勝ち残った観客がその都度LEDスクリーンに映し出されていくのだが、ライヴ参加者の年齢層が幅広いこと、また、掲げている国旗やボードなどから、世界各国のファンが詰め掛けていることも一目瞭然。温かな気持ちになるのだった。
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