こうしてセットリストの合間に仕込まれたソロパートが、メンバーの個性を輝かせると同時に、ドラマティックな楽曲導入を果たしていたのも、今回のツアーの大きな見どころ。
今度はバックダンサーを引き連れた12号車のマサヒロが、見事なボディコントロールでニュアンスの利いたダンスパフォーマンスをブチかまし、ジャケットを肩からすべらせて舌を出すという挑発的な仕草から、3月に発表した最新アルバム『B9』の2曲へとつないでみせる。
タカシ&シューヤの超絶ハイトーン歌唱と、ステージ上段で君臨するマサヒロを中心にしたマッシブなダンスで圧倒する「KNOCK U DOWN」に、LEDパネル上のシルエットが艶めかしい歌声と煽情的な動きを際立たせる「MORA MORA」と、彼らが2023年のテーマに掲げていた「Cool&Stylish」を高濃度で放てば場内は拍手の嵐。
久々お目見えの懐かしい楽曲に現編成となっての新楽曲、初代リーダーとして超特急を守り続けてきたユーキに、昨年加入ながら超特急のダンスを引っ張るマサヒロと、原点と新風を序盤から巧みに織り交ぜて確かな進化を示していく。
公演を追うごとに、MCもリラックスモードで楽しいものに。
大阪1日目では「好きっちゃ」(12号車マサヒロ)、「好きったい」(14号車ハル)と西日本出身メンバーが方言で愛を告げたのにつられ、大阪出身のタカシが今夏の『EBiDAN THE LIVE』で披露した西日本ユニット曲「青春~珍道中~」を「めっちゃむちゃホンマ好きやで」と歌い出す場面もあった。
また、奇数号車のトークでは、お風呂で歌っていたシューヤの声が隣で入浴中のユーキやタカシの元にも換気扇を伝って届いたこと、ユーキが部屋の鍵を失くしたところにタクヤが超ハイテンションでやってきたことなど、大阪のホテルでのエピソードを公開。
タクヤいわく「チーム可愛い」の偶数号車4人も大阪公演前日、珍しく9人全員でラーメン食べに行ったと明かした。