10月8日、音楽イベント「SAMURAI SONIC vol.5」(サムライソニック)が、幕張メッセにて開催されている。このイベントに雨のパレードが出演した。当記事では、雨のパレードのライブレポートをお届けする。
【写真】「静かなる躍動」でサムライソニック会場を大きく揺らした雨のパレード(5枚)
雨のパレード<SAMURAI SONIC vol.5>(※提供写真) 画像 2/5
ほんと、静かなる躍動という言葉が似合うバンドだ。
雨のパレードのライブは、静かに、でも、しっかりと存在を放つように徐々に音を上げながら始まった。メンバーらによるセッション演奏が、次第に一つの形を成してゆく。山﨑康介のギターの音色へ演奏陣が加わりだし、楽曲は『Tokyo』へ。ジワジワと存在感を放つ演奏の上で、言葉をつぶやくように歌いだす福永浩平。メンバーらの意識が少しずつ熱を帯びるごとに、楽曲は次第に蒼い色を塗り重ねてゆく。隙間を生かした、シンプルだけど心地よい緊張感を持った演奏の上へ、福永浩平の歌声が街のイルミネーションのようにいろんな色を描き加えてゆく。ゆったりとした、でも、確かに強い存在感を与える幕開けだ。
雨のパレード<SAMURAI SONIC vol.5>(※提供写真) 画像 3/5
躍動する四つ打ちのビートに乗せ、フロア中から手拍子が起きる。やがて楽曲は,チルな『Count me out』へ。とても淡々とした、ディープでドープな音が感覚を酩酊させる。不思議なトリップ感を覚える演奏の上へ、この曲でも福永浩平の歌声が、色を塗り重ねだす。けっして明るい色ではない。むしろ、明けの空を迎える前の蒼々とした空のような色だ。でも、それが心地よく身にまとわりつき,演奏と一緒に気持ちをアゲてゆく。フロア中の人たちが、身体を縦に揺らし、気持ちよく陶酔していたのも、すごくわかる。
