もちろんライブはこれで終わらない。客席からはアンコールが鳴り響き、ファンの熱意を受け取ったメンバーがステージに舞い戻ると新曲『CO-個性』を披露。『CO-個性』は『わたしの一番かわいいところ』『ハピチョコ』を手がけたヤマモトショウ氏がこのツアーのテーマに沿って作曲。メンバー7人が集まったからこそ出る個性が歌詞にも詰められている。振り付けも顔の近くで「C」と「O」を作るなどキャッチーなものになっており、大きな盛り上がりを見せた。また、パフォーマンス後のMCではメンバーたちが「COポーズを流行らせたい」と意気込んだ。
FRUITS ZIPPERのライブではお馴染みの、会場全体でファンと一緒にTikTokを撮影した後は、「ずっとずっと会いたかったふるっぱー(ファン)へこの曲を送ります」と『ずっと、ずっと、ずっと!』をパフォーマンス。メンバーからファンに大きな愛を送った。そして、「最後の曲です。一緒に思い出を作りましょう!」と櫻井が客席に呼びかけ、本日のラスト楽曲『君の明るい未来を追いかけて』を披露。メンバーと一緒にファンも踊り、今日一番の盛り上がりを見せた。
すべての楽曲が終わると、櫻井と仲川が感極まって抱きつく場面も。鎮西も「『君の明るい未来を追いかけて』という曲は始まりの曲でもあったので、その曲を歌いながら、いろんな箱(会場)でこの1年半やってきた記憶がバーっとフラッシュバックしてきて」と、目に涙を溜めながら語った。さらに、「まだツアーは終わってなくて、東京体育館で(ファンの皆さんと)会いたいなって心から思いました。1つ1つの思い出を、これからも私たちFRUITS ZIPPERと作っていきましょう」と、全国ツアー千秋楽への熱い気持ちを述べ、大きな拍手の中、パフェのように甘くて濃密な時間は幕を閉じた。
このツアーで、さらに大きく成長したFRUITS ZIPPER。次はいよいよ10月28日(土)に開催される全国ツアー千秋楽・東京体育館公演が待っている。グループにとって初のアリーナ公演かつ、過去最大規模の会場で、メンバーたちが一体どんな個性を見せてくれるのか今から楽しみだ。
Text: 黛雅俊
Photo: ヨシモリユウナ