2023.07.18 公開
緑黄色社会、自身最大規模の全国ホールツアー「pink blue tour 2023」完走

緑黄色社会(photo by AZUSA TAKADA)  画像 1/8

緑黄色社会の全国ホールツアー「pink blue tour 2023」が7月16日、香川公演をもってツアーファイナルを迎えた。

最新アルバム『pink blue』を携えて行われた「pink blue tour 2023」は、全国17会場・20公演すべてソールドアウト、トータル約42,000人を動員した自身最大規模のツアーとなった。
前回の「Actor tour 2022」から約1年ぶりのホールツアーで、バンドとして/アーティストとしての飛躍的な進化を実証した緑黄色社会。以下、「pink blue tour 2023」の模様を、6月15日・東京国際フォーラム ホールAにて開催された東京公演のライブレポートを通してお伝えする。

【写真】関連写真を見る(8枚)


緑黄色社会、自身最大規模の全国ホールツアー「pink blue tour 2023」完走緑黄色社会(photo by AZUSA TAKADA)緑黄色社会(photo by AZUSA TAKADA)  画像 2/8 緑黄色社会、自身最大規模の全国ホールツアー「pink blue tour 2023」完走緑黄色社会(photo by AZUSA TAKADA)  画像 3/8

「pink blue tour 2023」では最大規模、約5,000人が詰めかけた東京国際フォーラム ホールA。舞台を覆う白幕に投影された「pink blue」の文字が会場の期待感を高める中、広大な空間に最初に鳴り渡ったのは、アルバムのオープニングを飾るナンバー「ピンクブルー」だった。80年代ニューウェーブ風のビート感をまといながら、長屋晴子(Vocal & Guitar)、小林壱誓(Guitar)、peppe(Keyboard)、穴見真吾(Bass)が繰り広げるのは、紛れもなく2023年最新鋭のポップの輝度と色彩感。歓喜あふれる5000人のオーディエンスが、冒頭からクラップの嵐を巻き起こしていく。

緑黄色社会、自身最大規模の全国ホールツアー「pink blue tour 2023」完走緑黄色社会(photo by AZUSA TAKADA)  画像 4/8 緑黄色社会、自身最大規模の全国ホールツアー「pink blue tour 2023」完走緑黄色社会(photo by AZUSA TAKADA)  画像 5/8

バンドメンバーとサポートドラマー=比田井修の5人は、「さもなくば誰がやる」から「Don!!」へ、とアルバム『pink blue』の楽曲を次々に畳み掛けていく。モータウンビートとロックンロールが渾然一体となったような「Don!!」では、サビの《Don!!》のフレーズを会場一丸となってコールする。3年以上に及ぶコロナ禍を経て、ようやく観客も一緒に声を出してライブを楽しめることの開放感が、この日の国際フォーラムには終始満ちあふれていた。
「東京、元気あるか! 3年分の声、聞かせてくれますか?」という長屋の呼びかけに応えて、「あのころ見た光」のイントロでは割れんばかりの大合唱が大空間に響き、「めっちゃ聞こえた。ありがとう!」と長屋が満面の笑顔を見せる。最高の場面だ。

「『pink blue tour 2023』へようこそ! この3年間、みんな我慢してきたんじゃないかなって思います。すごい溜まってるでしょ? その我慢を今日、このライブで出しちゃって! とにかく自由に、超楽しいライブにしよう!」


そんな長屋の言葉通り、「これからのこと、それからのこと」で再び熱いクラップを呼び起こしていく。『pink blue』収録のピアノバラード「ジブンセイフク」の歌の訴求力。ミステリアスな楽曲「LITMUS」をさらにドラマチックに高める熱唱……。メジャーデビュー前から圧倒的な輝きを放っていた長屋の歌唱力は、楽曲ごとに色鮮やかな情感と表現を実現しているし、長屋/小林/peppe/穴見の音楽的探究心が、観客も巻き込みながらエモーショナルに咲き誇っていく図はまさに、『pink blue』という名盤を作り上げた今の緑黄色社会だからこそ描き出せるライブの絶景だ。

緑黄色社会、自身最大規模の全国ホールツアー「pink blue tour 2023」完走緑黄色社会(photo by AZUSA TAKADA)  画像 6/8 緑黄色社会、自身最大規模の全国ホールツアー「pink blue tour 2023」完走緑黄色社会(photo by AZUSA TAKADA)  画像 7/8

そのままライブアンセム「Mela!」に流れ込むと、会場のダンスとクラップの波は、2階バルコニー席が大きく揺れるほどに熱を帯びていく。昨年行われた自身初の日本武道館ワンマンライブや「Actor tour 2022」など、ここ最近のライブでは終盤に演奏されることの多かった「Mela!」を、今回はセットリスト中盤に配置し、最新のクライマックスの形を提示してみせたことも、今回のツアーの大きな特徴と言える。

MCのコーナーではメンバーからの「今日が緑黄色社会の初めてのワンマンライブだよっていう人!」(peppe)、「東京以外出身の人! 東京出身の人!」(穴見)という問いかけに、観客が元気よく挙手で応える。客席を年齢ごとに4つのグループに分け、小林の合図で「pink」「blue」「tour」「2023」のコールを熱く響かせるオーディエンスには、思わず小林も「すごいじゃん!」と驚きの声を上げたほどだ。

1ページ(全2ページ中)

関連タグ

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
WWSチャンネルの人気記事をお届けします

関連記事