DORBERMAN INFINITYが放つ新作EP『milestone』は、全編をBACHLOGICがプロデュースを手がけた渾身の一作。DORBERMAN INFINITYの前身であるDORBERMAN INC.時代から彼らの音楽に親しんでいるリスナーは、この再タッグがどんな意味を持つのか、ありありと感じ取ることができるはずだ。
【写真】オフィシャルインタビュー公開したDOBERMAN INFINITY(2枚)
DORBERMAN INC.の屋台骨的存在でもあったプロデューサーのBACHLOGICは、今やAKLOやZORN、SALUといった名だたるラッパーたちを手がける国内トップレベルの至高のプロデューサーとなった。
『milestone』を聴くと、サウンド感もまるでかつてのDORBERMAN INC.が輝きを放っていた2000年代前半のような煌びやかさとヘヴィさを纏っていることに気が付く。そのビートに乗るGS、P-CHO、KUBO-Cらのラップも、デビューから20年以上を数える今だからこそのリアルな気持ちや葛藤を歌ったものに。そこに、BACHLOGICのビートを再解釈したKAZUKIのコーラス、そして華を添えるようにエッジーなフロウで聴かせるSWAYのラップが加わり、個性あふれる全6曲が完成した。
荒削りだった魅力を取り戻すようでいて、DORBERMAN INFINITYとしての未来を見据えるような、今後に向けての道標となる稀有なEP。まずは分厚いドラム・ビートの鳴りに身を委ねてほしい。
―今回のEP『milestone』は、全6曲ともBACHLOGICのプロデュース楽曲です。なぜ、今のタイミングでこうしたEPをリリースすることになったのでしょうか?
P-CHO:以前、スタッフさん含めたメンバー会議で、自分たちが次のステップに行くために何をすべきか、ということを話し合っていたんです。その時に「もう一度、原点回帰的なものをやってもいいんじゃないか」というアイディアが出て、SWAYから「BACHLOGICさんとやるのどうですか?」と。それがコロナ禍の前の話だったんですよね。
―BACHLOGICといえば、DORBERMAN INC.時代を支えた盟友とも言える存在であり、今や日本のヒップホップ・シーンをも支える名プロデューサーでもあります。最初はどのようにアプローチをして制作が始まったのでしょうか。