攻めの姿勢を抱きながらも、淫らに、なまめかしく迫った『FREEZE』。続く『MAKING MOTHER FUCKER』では、満員の観客たちの頭上を、次々と人が転がり続けていた。大勢の人たちが「FU××」と叫びながら、刺激的なロックンロールナンバーに煽られ、理性を真っ白に塗り替えていった。 >
凄まじいブラストビート飛び交った『NIGHTMARE』でも、パンキッシュな演奏に刺激を受け、痛い恍惚の夢の中で熱狂に溺れれば、『WHITE HELL』ではゴリゴリとしたヘヴィグルーヴを突きつけ、熱狂と熱気で会場中を支配していった。いや、熱気にやられ、意識が朦朧としていたと言ったほうが正解か。そこに負けてはなるかと、大勢の人たちが気迫でsadsのライブへ立ち向かっていた。
最後には『AMARYLLIS』をブースト。挑みかかるよう荒々しい歌声で煽り続ける清春。野獣の咆哮のような演奏に負けじと、全力で暴れ続ける観客たち。まるでサウナの中、どちらが先に倒れるかを競いあうように、お互いが気迫を振り絞り、熱気あふれる中で熱狂の炎を燃やし続けていた。今宵の灼熱は限界値を超えそうだ。
Photo by Yoshitaka Kashiwada,Yoshihiro Mori 画像 4/5
アンコールは、GOのドラムソロをきっかけに、ゴシックホラーなパーティを描くように『GOTHIC CIRCUS』から始まった。続く『evil』では、さらに黒い熱狂の儀式を描き、場内を熱気渦巻く妖しい宴の場へ導いていった。最後に彼らは、モンスターファスト曲『WASTED』を通し、会場中を黒い熱狂に塗り上げた。舞台上もフロアーも…いや、会場中が巨大なサウナと化していた。流れる汗さえすべて振り絞るように、誰もが限界に挑戦する勢いで暴れ狂っていた。
2回目のアンコールでは、パンキッシュな『THANK YOU』と『CRACKER'S BABY』を立て続けに演奏。会場中に拳が突き上がれば、次々と人が舞台へ向け転がり続けてゆく様が、そこには広がっていた。
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