2017.07.27 公開
【ライブレポート】メンバーへYUTARO(B)を迎えた新生sadsが「try out a new blade」と題した東名阪ツアーを実施!

Photo by Yoshitaka Kashiwada,Yoshihiro Mori  画像 1/5

続く『HATE』でさらに激しさを増した演奏をぶつけだした。その気迫に負けまいと、同じよう気力のレベルをさらに上げ舞台上へ闘いを挑む観客たち。この会場に生まれていたのは、気迫と気迫のぶつかりあい。気力と気力の殴り合いだ。

猛り狂う音が場内へ牙を剥いて襲いかかった。『See A PINK Thin Cellophane』が会場内で暴れだした頃には、そこいら中から熱狂する魂の咆哮が飛び交っていた。

「今日は、あと1曲でお終いにしようかと。楽しんでください」と清春がジョーク混じりの言葉を告げた後に飛び出したのが、地の底から沸き上がるような激しい高揚を抱いた『spin』。その歌と演奏に触れたとたん、その空間は一気に、闇夜に催した儀式の中、クライマックスへ向け高揚のダンスに興じている場へと塗り変わっていた。

場内に生まれたホラームードへ、さらに黒く熱狂を描き加えるよう『GRAVE』が流れだした。振幅する感情のままに言葉や歌声を吐き出してゆく。ミッド&ラウドな音の上で嘆くように歌い叫ぶ清春の、なんてカリスマ然とした姿だったことか。

重く奈落へ沈むように響きだしたサイコホラー/ラウドグルーヴな『BREATHLESS』では、満員の観客たちがデンジャラスで淫らな演奏に刺激され、意識がトリップ。気持ち乱れるまま熱狂の中で踊り狂えばいい、まさにそんな気分。終盤では、清春と満員の観客たちによる「BREATHLESS」と叫びあう声も飛び交っていた。

【ライブレポート】メンバーへYUTARO(B)を迎えた新生sadsが「try out a new blade」と題した東名阪ツアーを実施!Photo by Yoshitaka Kashiwada,Yoshihiro Mori  画像 3/5

K-A-Zのギターソロを挟み、ライブは後半戦へ。ドラマティックな『May I Stay』を通し、会場中を黒く重いグルーヴが包み込んでゆく。その演奏は、後半へ進むにつれ、次第に光を帯びてゆくようにも感じられた。

ここで清春が、会場中のクーラーを止めさせた。熱気の抑止効果になっていた冷房を止め、攻めのライブに転じたとたん、会場は観客たちの騒ぐ熱気により、どんどん気温を上げ、瞬時に場内をサウナ状態へ導きだした。

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