2023.04.07 公開
【ライブレポート】宇徳敬子、ソロデビュー30周年とバースデーを記念したアニバーサリーライヴで声出し解禁

『宇徳敬子ハッピーバースデーライヴ2023 30th Anniversary おめでとう、ありがとう。』の様子(写真:木村直軌)  画像 1/5

4月2日(日)、東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで開催された『宇徳敬子ハッピーバースデーライヴ2023 30th Anniversary おめでとう、ありがとう。』は4月7日の誕生日と、ソロデビュー30周年を記念したWアニバーサリー公演。その節目に『声出し解禁(マスク必着)』が重なり、コロナ禍の3年を経てここまで辿り着いた歓びをUK(宇徳敬子)ファミリーが分かち合う、感動的な一夜となった。

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この日を待ちわびたファンで埋め尽くされた会場には開演前から高揚感が漂っていたが、17時30分、客電が落ち、スクリーンにこれまで宇徳がソロとしてリリースしてきたCDのジャケットが次々と映し出されると、カラフルなペンライトが一斉に点灯。バンドメンバーに続いて主役が登場した瞬間、割れんばかりの拍手と3年分の歓声が巻き起こる。

特別な時間は「幸せの予感」(94年)と「Higher~青い空ねぇ~」(98年)でスタートした。ともに祝祭の日にふさわしい、心浮き立つナンバーで、場内は総立ち。おそらく多くの来場者が心置きなくライヴを楽しめる幸せを実感したに違いない。

その興奮冷めやらぬまま、最初のMCでは早速UKバンドのメンバーが紹介された。2010年の初ワンマンライヴ以来、あまたのステージを共にしてきた入倉リョウ(ドラムス)と伊藤千明(ベース)、2014年から参加のオバタコウジ(ギター)、そして昨年から加わった安部潤(キーボード)の4人。いずれも宇徳の歌と調和したサウンドを奏でる精鋭たちで、会話の端々から信頼に基づく一体感が伝わってくる。客席からメンバーへの声が飛ぶなど、和気藹々とした空気感も3年ぶりと言えるだろう。

続いて演奏された「風のように自由~free as the wind~」(98年)と「Realize」(99年)はいずれもシングルA面曲で、『自由』や『安らぎ』をテーマにした宇徳ならではのメッセージソング。その後のアコースティックコーナーでは、93年にリリースされたソロデビュー曲「あなたの夢の中 そっと忍び込みたい」と「愛の戦士~I’m a Fighter~」(96年)を披露し、美しいハイトーンを交えたエモーショナルなボーカルを届けてくれた。

歌の合間のMCでは13年前、自身のライヴ活動がこの日の会場である渋谷プレジャープレジャーで始まったことを回想。ファンにとって、『ソロシンガー・宇徳敬子』に出会えた聖地ともいえる場所で記念公演を開催したのは、初心に戻り、これからも音楽活動に邁進したいという想いがあったからだと明かされた。ソロデビュー曲や、自身が壁に突き当たっていたときに書いたという「愛の戦士」を歌ったのは、そんな気持ちの現われだったに違いない。


そして中盤はUKライヴでお馴染みのカバーコーナーに突入。プリンスがガールズバンドのバングルスに提供した「MANIC MONDAY」(86年)を皮切りに、宇徳が参加したB.B.クィーンズ「おどるポンポコリン」と同時期に『ちびまる子ちゃん』のオープニングテーマだった「ゆめいっぱい」(90年/関ゆみ子)、さらに劇場版アニメ『機動戦士ガンダムF91』の主題歌「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~」(91年/森口博子)のアニソン2曲を抜群の歌唱力で聴かせてくれた。

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