2023.03.26 公開
SUPER★DRAGON、史上最大キャパシティとなるパシフィコ横浜 国立大ホールにて一夜限りのスペシャルライブを開催

Photo by 笹森健一、小坂茂雄  画像 1/12

が、不穏で厳かなインタールードが流れると場面は一変。レーザーの幾何学模様を映した紗幕がステージを覆い、その前後で青のセットアップに着替えた9人が切れ味鋭い攻撃的なソロダンスを繰り出した末、紗幕が落ちるとメンバー全員が赤いロープでトラスにつながれているという衝撃的な絵面が。「Welcome To My Hell」のダークホラーな響きに乗せて、拘束されたがゆえのマリオネットめいた動きと、舞台を赤く染める照明が危険な妖しさを醸し、ようやく解放されてからは、コロナ禍の暗闇で書かれたナンバーで揺らぐことのない決意を表明していく。闇夜からの夜明けを目指す「Burning In The Night」に、怒りの衝動をラップに込めながら静かに力を蓄える「X」での雌伏から、一気にアッパーな「SUPER★DRAGON」で雄飛する展開にはBLUEも大興奮で、俺達が時代を変えると歌い上げる池田の高らかな宣言には胸が震えるばかり。シームレスで突入した「LRL -Left Right Left-」では、野心の牙を剥き出しにした9人の獣のような動きに、客席の青いスティックライトも一斉に右へ左へと揺れ、タオルとライトが振られる初期曲「+IKUZE+」ではメンバー一人ひとりが客席とコール&レスポンスを果たす。3年以上ぶりの演出にもかかわらず全力で応えるBLUEに、ジャンも「お前らやっぱ最高だ!」と賛辞を惜しまず、さらに「Mada’ Mada」のクライマックスで田中と松村が互いに摑みかかるような勢いで対峙すれば、負けじと古川とジャンも顔を寄せ合って、キス未遂に至る一幕まで。歴代の人気ミクスチャー曲を並べて天井知らずに上ったテンションは、アルバム新曲の「Tap tap tap!」になだれ込み、ついに大爆発を呼ぶ。古川の朗々たる雄叫びに火花もスパークで呼応し、ディープなラップとアグレッシブなロックサウンドがスモークと共に弾け、池田がただ自分の道へと歌い上げるメッセージ性豊かなナンバーは、SUPER★DRAGONの新たなアンセムへと進化する予感十分。志村と飯島が主体となって振りつけられたダンスも力強く、隙のない動きの一つひとつから確固たる意志が感じられた。

SUPER★DRAGON、史上最大キャパシティとなるパシフィコ横浜 国立大ホールにて一夜限りのスペシャルライブを開催Photo by 笹森健一、小坂茂雄  画像 9/12

「たくさん尊い声を聴かせてくれてありがとう。傷だらけで血だらけで、今日ここに来るまでいろんな想いがあったよ。それでも、こうやって心通わせて、みんなで理解し合って、乗り越えて、夢を諦めずにいられるのは、今日ここに来てくれているたくさんのBLUEのおかげです。醒めない夢を見ようよ、All right? 俺たちとみんなの幸せを願って、愛を込めて、未来を歌おう」

そう古川が歌詞の一節を引用して贈ったのは、アルバム『mirror』のラストソング「Pop Star」。SUPER★DRAGONとして生きてきた彼ら自身の想いを投影したナンバーでは、幼かった過去の彼らの映像も流れ、結成時は小学生だった松村のIt started from ランドセル より重たいものを背負ってるというラップとも重なり、時の経過を感じさせる。田中と池田が背中合わせでハモる情景もエモーショナルで、「やっぱ最高の景色はお前らがいるからだよ!」とジャンが想いの丈を叫び上げれば、場内のボルテージは最高潮に。激しいだけではない、こんな温かい曲で最後を締められるのも、9人の成長の証だろう。

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本編が終わって場内にアンコール!の声が広がるのも3年ぶり。結果「メチャメチャ袖でブチ上がりましたね」(ジャン)とのことで、「Bad Day」からカジュアルな空気で始まったアンコールもBadとは程遠い笑顔でいっぱいになる。その裏にある想いを語るターンになると、トップバッターの志村から気持ちを抑えきれず、クリエイティブに制作にかかわるボーカル陣がうらやましくて、今回のライブでは振付やステージングに関わったこと。おかげでメンバーを今まで以上にリスペクトするようになったことなどを滔々と語りだし、田中に「あとはブログで書こう!」とストップをかけられる羽目に。「声出しできない期間を支えてもらえなかったら、ここにいないから。BLUEのことホントに好きだなって思いました!」と急いで付け足した彼に続き、最年少の柴崎は「ランドセル背負ってる頃から応援してくれた皆さんには感謝しかないです。これからも龍のごとく登っていくので」と頼もしく宣言してくれた。伊藤は「趣味で15年程度やってきたピアノがSUPER★DRAGONのライブのパーツとして使えるようになったのは本当に嬉しい。これから先もSUPER★DRAGONの行く先を青い光で照らし続けてもらえたらと思います」と伝え、田中は考えすぎて悩んだ夜は配信でBLUEから貰う温かい言葉に助けられたと告白し、「BLUEって一番の宝物なんだなって毎日思ってます。今日は最大キャパの会場でみんなの声も聴けて、一生の思い出に残る一日になりました」と感謝。池田もBLUEの声が聞こえないライブは少し寂しい部分もあったと告げ、「皆さんの辛さや苦しみを全部忘れさせてあげられるような存在で在り続けたいなと強く思いました。これからも夢の続き、一緒に見ていきましょう」と呼びかける。

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