さくらしめじが3月17日(金)に東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて、隔月ワンマンライブ「新種しめじの定期便~3月の味覚~」を開催した。
【写真】隔月ワンマンライブのファイナル公演を開催したさくらしめじ(5枚)
田中雅功(たなか・がく)と髙田彪我(たかだ・ひょうが)からなる新世代フォークデュオ・さくらしめじは、昨年5月から今年3月にかけて、同会場を舞台にした隔月でのワンマンライブ「新種しめじの定期便」を開始。ドレスコードとカラーソングを設定し、毎回、カバー1曲と新曲2曲を発表し続けると共に、昨年9月には彼らと同じEBiDANに所属する6人組ダンス&ヴォーカルグループ、ONE N' ONLY(ワンエンオンリー)のEIKUがドラムで参加し、スペシャルなセッションが実現。同年11月には同世代の鍵盤奏者であるジョーが出演し、翌年1月にはパーカッショニストの打越ななみが加わり、4ピースのセットへと広がったが、第6回目にしてファイナルとなる3月公演は初心に返って半年ぶりに二人だけでステージとなっていた。
開演時間になると、今回のドレスコードである「みずいろ」の大きな布がはためくステージにさくらしめじの二人が登場。3月からマスクをつけた上での声出し解禁となった客席から大きな歓声と拍手が湧き上がる中で、いつも通りアコギを抱えた雅功に対し、彪我はいきなりエレキギターを手にし、アンプにスイッチを入れた。雅功による「お前ら、かかってこいよ!」いう煽りを合図にライブがスタート。オープニングを飾ったのは、隔月ライブの第1回目のカラーソングで、今を刻むと歌い上げるアグレッシブなロックナンバー「青春の唄」だった。観客は総立ちとなってクラップを打ち鳴らすと、同じく今を叫ぼうと歌うダンスロック「わがままでいたい」でさらに熱気は上昇。冒頭からまるでクライマックスのような盛り上がりを見せた。
最初のMCでは雅功が「急に楽しい! いきなり最高ですね」と観客に呼びかけ、久しぶりに「こんばんは」のコール&レスポンスを堪能。「いいですね。楽しめる幅が広がったので、自由に僕らの音楽に酔いしれてください」と語り、「ストーリーズ」「はじまるきせつ」と切ない片想いを描いたラブソングを連発すると、観客は全員が一体となってピンクのペンライトを掲げたが、7月公演の新曲で彪我作の「夜更け」で雰囲気は一変。ローファイヒップホップ的な文脈のビートと韻を踏んだリリックからは眠れない夜を一人で過ごす彪我の日常が垣間見えるアーバンR&Bとなっており、フロアはメロウなムードに包まれた。