続いてのステージはWANIMAの3人。1曲目の「THE MUSIC DAY」の中継が終わると「いつもは20人編成でやってますが、今日は元気のいい2人を連れて3人でやります(笑)」とうそぶき、自分たちを知らないアウェー環境を逆手に取って翻弄。
ここでボーカルのKENTAは各々の携帯電話(スマホ)のライト点灯と着席を促す。客電が落とされた真っ暗な会場で、点灯させた携帯を掲げ、最前列から順に立つように指示すると、これが前方から後方へ続く光の大ウェーブとなる。
誰もが息を呑む感動的な美しさ。最近のライブ会場の演出によくある「無線コントロール・ペンライト」を、なんと人力で成し遂げてしまったのである。しかも、観客全員参加で。これで20,000人のハートを一気につかむと、あとは怒涛のパンク・ナンバーの畳み込みで、会場を見事にひとつにさせる。KENTAは「付いて来てくれてありがとうございます!せっかくみんなに出会えたので、共に歌いたいです!」とラスト・ナンバー『ともに』へに突入。
ステージを降りる際、キャップをとって深々とお辞儀をして去って行ったのが印象に残る清々しいパフォーマンスであった。
場内にGENERATIONS from EXILE TRIBE登場のアナウンスが流れると、会場からは凄まじいまでの大歓声が飛び交う。「THE MUSIC DAY」に中継された1曲目の『空』は、メンバーの片寄涼太も出演する前日に公開されたばかりの映画『兄に愛されすぎて困ってます』の主題歌。
しっとりとしたバラードで客席を酔わせた後、「今日は最高に盛りがっていきましょう!」と始まったのはディストーション・ギターが響くハードロック・チューン『太陽も月も』。7人の一糸乱れぬフォーメーションは集まった 20,000人を魅了する。フィジカルとフィジカルがぶつかり合うパフォーマンスを繰り広げながらも、ハイトーンの美しいハーモニーを聴かせるところが彼らの真骨頂だ。
『to the STAGE』では、オーディエンスもタオルを廻して参加し客席のボルテージは最高潮に。ラスト・ナンバーでは、広いステージ横一線に7人のメンバーが並びダンスと歌を披露。7月5日にリリースされる新アルバムの曲を中心に全8曲を全力疾走した貫禄の35分間。最後に演奏したのは、日テレ系情報番組「スッキリ!!」の2016年1月度テーマ曲。彼らの次のライブは7月16日に東京体育館で行われる「スッキリ!!」発信のイベント。そちらの会場でも、この日の圧巻パフォーマンスを見せてくれそう。