2023.01.10 公開
矢井田 瞳が新作『オールライト』を手に地元大阪で新年初ライブ開催

Photo by スエヨシリョウタ  画像 1/5

そして、「『オールライト』はコロナ禍のレコーディングだったから、スタジオでみんなに会えること自体がうれしくて。だからマイナー調の暗い曲でもキャッキャと言いながら楽しく録っていました」との制作裏話を挟んで、「オンナジコトノクリカエシ」へ。性急なビートが映えるアッパーチューンに会場の熱気はまたも急上昇。「shadow/alone」では、ヤイコが奏でるエキゾチックなタンドラムの音色にも耳を奪われるなど、アルバム収録曲を曲順通りに組み込みつつ、合間に歴代の代表曲が顔をのぞかせるセットリストは見応え十分だ。

後半戦もヤイコのキャリアを支えてきた気心知れたバンドメンバーたちと、「未完成のメロディ」「Buzzstyle」と立て続け、西川とヤイコのワイルドなギターの掛け合いでも魅せていく。「地元の大阪でライブをやらせてもらえるのはまた特別で、本当に楽しい。2000年にデビューして、長く続けられているのも皆さんのおかげです。これからも声が続く限り頑張りたい」と、感謝と決意を述べるヤイコ。

矢井田 瞳が新作『オールライト』を手に地元大阪で新年初ライブ開催Photo by スエヨシリョウタ  画像 4/5
クライマックスはデビュー曲「B'coz I Love You」を皮切りに、躍動感×疾走感もろとも駆け抜けた「Go my way」、新春らしさ満開の「春の海」の厳かな旋律から流れ込んだミリオンヒット曲「My Sweet Darlin'」とアンセムを連発! あまりの盛り上がりに「大阪最高!」と満面の笑みのヤイコは、ちゃめっ気たっぷりにクラップを先導し、「Everybody needs a smile」へ。とりわけハッピーな空気がホールを優しく包み込み、「こうやってみんなが会いにきてくれて、ライブができるのは奇跡みたいなこと。とっても素敵な時間でした。いろいろと大変なこともあると思うけどオールライト、大丈夫。2023年もいい年にしましょうね」と、ラストは「LOVESiCK」を。ヤイコも鍵盤ハーモニカを手にしたアコースティックなアレンジで魅了し、ライブ本編は終了した。

温かな拍手に呼び戻されたアンコールに、「幸せな景色だ~」とヤイコ。「関西人ってグッズの宣伝をするとスンってなるよね(笑)。そんなところも好きよ」と地元ならではのくだけたトークでも和ませ、色とりどりのペンライトが彩った「ネバーランド行き」では、電飾を仕込んだ西川のギターも大いに場を沸かせる。

「素晴らしいスタートが切れた気がします。みんなと一緒にここにいられてよかった!世界では戦争をしていたり、コロナ禍がなかなか落ち着かなかったりな日々ですけど、どうか心に笑顔を忘れずに。2023年も一歩ずつ歩んでいきたいと思います。またその道中でお会いしましょう!」

ラストは、昨年の「矢井田 瞳 弾き語りツアー2022~Guitar to Uta~」でもいち早く演奏された「駒沢公園」で一夜を締めくくる。それでも鳴りやまない拍手に、「心の中が愛でいっぱいです」と感激しきりのヤイコが、スポットライトを一身に受け、最後の最後に切々と弾き語ったのは「speechless」。「また会おうね!」と深々と頭を下げ約束した矢井田 瞳の2023年が、こうして華々しく幕を開けた。

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Text by 奥“ボウイ”昌史

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