正面ステージの他に、アリーナ席の中央に十字の花道がセットされた会場で行われたライブには、様々なサプライズが用意されていた。オープニングで西川と共に登場したのは、スペシャルゲストの水樹奈々。2013年に「T.M.Revolution×水樹奈々」名義でリリースした「Preserved Roses」と、水樹奈々×T.M.Revolution名義の「革命デュアリズム」を二人で熱唱。客席は、思いがけぬ水樹の出演に歓喜で沸いた。
さらに、1999年〜2000年にT.M.Revolutionを封印して「the end of genesis T.M.R. evolution turbo type D」として活動していた時代のシングル「陽炎 -KAGEROH-」「月虹 -GEKKOH-」「雪幻 -winter dust-」を、およそ6年ぶりに披露。弦楽器のアンサンブルを従え、「陽炎 -KAGEROH-」は炎のそばで、「月虹 -GEKKOH-」は月光を思わせるスモークの中で、そして、頭上から雪が舞い降りる中で「雪幻 -winter dust-」を歌う西川の姿に、客席で涙をぬぐうファンも多く見られた。
「WHITE BREATH」「HIGH PRESSURE」「HOT LIMIT」などのナンバーはダンサブルなアレンジでイメージチェンジ。西川は8名の女性ダンサーを引き連れ、本格的なダンスを見せた。
また、花道中央のステージがせり上がって回転したり、西川がクレーンの先についたお立ち台に乗って客席の上を歌いながら移動したりと、大掛かりなステージセットで客席を驚かせた。
西川は「20周年。20年といったら、生まれたばかりの子が成人するんですよ。自分が二十歳の時は、なんとか一旗あげたくて大阪から東京に出てきて、狭いアパートで、なけなしのお金しかなくて、ロクなものしか食べてなかった」とデビュー前の様子をポツリ。「(デビュー当時は)20年後にこうして素晴らしい時間を迎えられるなんて思っていなかった。『自分はここにいる』と、大きな声を出して歌うことしかできなかった」と話した。そしてここまでの20年を振り返り、「穏やかな時はなかった、そんな航海でした。悔しいこと、腹の立つことばかりだった気がする。でも時折こんな最高の瞬間を味わわせてもらったらやめられない。みんなのおかげです」と想いを伝え、「ありがとう」「最高です」と何度もファンへ感謝の気持ちを口にした。








