ここで一息TERUのMC。「10番勝負のトリを任されたということで、今日は気合いを入れて新曲も用意してきました。まだリリース予定はないんですけど、いち早く皆さんに聴いて頂きたいと思います。この曲は人と人とを繋げてくれる曲だと思っていて、愛もそうですけど、ファンの子達とミュージシャンにおいても、10年、20年、いけるなら100年(笑)ずっと一緒に歩んでいきたい、そういう気持ちを込めて歌いたいと思います」
そう語られ、披露されたのは未発表曲「あなたといきてゆく」。情景が浮かんでくる歌詞に五感が揺さぶられるミディアムバラードで、包容力溢れる歌声が会場中を優しく包み込んでいった。
しばしこの余韻に浸っていたい……そう思った瞬間鳴り響いたのは、ディレイのかかったあのお馴染みのイントロ、「グロリアス」だ! 言わずもがな、彼らのブレイクのきっかけとなった往年の大ヒット曲に沸き立つフロア。さらに興奮を駆り立てるように続いた「SOUL LOVE」。爽快さの中に、青春の甘酸っぱさも匂わせるセンチメンタルなこの2曲は、リリースからおよそ20年経った今でも変わらず多くの人に共感と感動を与える普遍的魅力を放った名曲中の名曲だ。
「楽しいね! なんかさっきから俺、TEAM BREAKERZとHAPPY SWINGって分けちゃってるじゃない。BREAKERZ とGLAYでやる時は“グレイカーズ”でいいんじゃないかな。今歌いながら思ってました(笑)。全員ノレるし、いいよね!」
画像 4/14Photographer:KEIKO TANABE、達川 範一(Being.)、MASA
そんなMCでより一体感を増幅させたところで、ここからラストに向けて一気にアクセル全開! まずは、Red Bull Air Race Chiba 2017のテーマソング「XYZ」。大空を高速で駆け巡るが如くスピード感たっぷりのパンキッシュな1曲は、前もってレクチャーされたサビの掛け合いコーラスもバッチリ決まって大盛り上がり。その勢いのまま問答無用にみんなで騒げるビートパンク系ナンバー「CRAZY DANCE」で大暴れ!!さらにこれまで数えきれない程のロックファンの胸を熱くしてきたレジェンド曲「誘惑」へとなだれ込み、狂騒感を煽っていった。
「BREAKERZ10周年という大事なこの1年は、ファンのみんなとBREAKERZのメンバーと熱い熱い濃厚なキスを交わすような、そんな日々を過ごして欲しいと思います。今日は呼んで頂きありがとうございました。最後は僕らとBREAKERZを繋げてくれた音楽。そして僕らと“グレイカーズ”を繋げてくれた1日、この繋げてくれた奇跡をこの曲に託してお届けしたいと思います。」
GLAY本編ラストソングは、ファンファーレのようなイントロのギターフレーズが印象的な「Supernova Express 2016」。故郷・北海道への想いが綴られた晴れやかなギターロックが、この上ない開放感を与える中、GLAYのライブは華々しくフィナーレを迎えた。
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圧倒的な実力と存在感を見せつけたステージは、盤石な演奏とヴォーカルでライブの真髄を極めながら、BREAKERZ10周年を祝福しようという思いやりが随所に感じられる、彼らの人柄の良さが滲み出たパフォーマンスだった。
そして、最新曲も多く織り交ぜられたセットリストは、今夏にリリースされるニューアルバム『SUMMERDELICS』を引っ提げ、全23公演23万人を動員し開催される大型アリーナツアーへの期待がさらに高まる、フレッシュでバイタリティー溢れる素晴らしいステージだった。
画像 6/14Photographer:KEIKO TANABE、達川 範一(Being.)、MASA
ステージ転換後、場内は暗転。再び登場したスクリーンにBREAKERZが映し出され、GLAYとの対決にあたっての意気込みを語る映像が映し出された。トークの合間にDAIGOが、度々GLAYの曲名を挟み込むと客席は大盛況! こうしたセンス溢れるコミカルな演出も相変わらず面白い。
さらにDAIGOが18歳の時に学園祭のステージで「BELOVED」を歌っている映像が流れ、その時の自分に向かって「音楽、やってきて、良かったな」と、しみじみコメントするという、笑いを誘いながらも心温まるシーンも流れ、会場を熱くした。
そしていよいよBREAKERZのライブがスタート! ロック愛が自ずと浮かび上がるソリッドかつスピーディーなナンバー「激情」、AKIHIDEのヘヴィーなギターリフが炸裂し、DAIGOが「東京吹っ飛べ!」と焚き付けてアドレナリンを噴出させた「NO SEX NO LIFE」と、ド頭からグレイカーズを激しく揺さぶっていった。
