2022.05.16 公開
【ライブレポート】ジャニーズWEST、「メトロック 2022」で音楽フェス初出演!熱く楽しいパフォーマンスを届ける

ジャニーズ WEST<METROCK 2022>」(※提供写真)  画像 1/3

続く『Big Shot!!』は疾走感あふれるメロディに、前向きな歌詞がのったアッパーチューン。かつ、この曲ではアイドルらしく激しいダンスも見せる。その振り幅の広さに、観客はいい意味で困惑させられたのではないだろうか。ガシガシと踊った直後、濵田と神山がボコーダーのかかったハイトーンを響かせるのだが、それをさらりとやってのけるところにアイドルの力を垣間見た気がした。フレーズごとに演じるように歌いわける濵田の表現力は、メンバーの信頼も厚い。その濵田のフェイクで始まるのが、『Mixed Juice』。きらびやかなホーンが利いた、にぎやかなナンバーでサビのキャッチ―なメロディもクセになる。藤井が1オクターブほどの間を行き来しながら、フェイクを聞かせるパートも見せどころ。ドライな低音とは違うウェットな歌声で、会場を魅力した。

次に披露した『サムシング・ニュー』は、あいみょんがウェディングをテーマに書き下ろした人生賛歌。サビ始まりの重岡ののびやかな歌声が広がり、小瀧の穏やかな歌声、優しく甘い中間の甘い声へと移り変わっていく。あいみょんらしい節回しとジャニーズWESTの芯の強さ、「さあ、進もうよ 姫」の歌詞からにじみ出る絶妙なアイドル感が心地よくミックスされた楽曲で、会場に幸せな空気を運んだ。

ここで、「うちの重岡くんが作ってくれた曲」と桐山が紹介し、「いい曲なんですよ」と誇らしげな表情を見せる。そして、重岡のやさしいピアノのイントロで、『間違っちゃいない。』が始まった。静かに耳を傾ける観客を、冒頭の艶っぽく表情のある小瀧の歌声が一気に惹きつけ、神山がエレキギター、濵田がアコースティックギターを持って演奏に加わる。7人は主旋律とコーラス、フェイクを入れ替わりながら歌い上げて温かい空間を作った。重岡がたまらずメンバーに、「忘れんとこーぜ、この景色」とつぶやく姿もエモーショナルだった。

アクトは後半戦へ。小瀧が「みんなが誰を好きで、誰のファンでここに来たか、ぶっちゃけどうでもいいです。この瞬間だけは、僕たちと一つになって盛り上がっていきましょう!」と呼びかけると、さらに会場の熱が上がる。続く『アンジョーヤリーナ』は、バンドサウンドがハマる8ビートのストレートなロックだ。そもそもジャニーズWESTが生バンドで初めて歌ったのは、シングル『証拠』のSpecial Studio Recording。「あの瞬間の感動と衝撃を7人で味わえたことが大きかった」と彼らは今も口にする。その後、2020年のコロナ禍に行われた配信ライブから、バンドを背負ったコーナーをライブに組み込み、今ではライブの大きな柱の一つになっている。結果的に、バンドで歌うことが意識と表現力を高め、グループの新たな魅力を引き出したのだ。

そして、サンボマスター山口隆から楽曲提供を受けた『週刊うまくいく曜日』へ。「飛ぶぞー!」とオーディエンスを巻き込み、ピースを掲げて歌うサビでは何とも言えないラブ&ピースな空気がただよう。7人は気持ちが抑えきれず、ステージの前っつらギリギリまで行き、一番後ろまで届けとばかりに歌う。続く『僕らの理由』はジャニーズWESTが持つ熱や優しさが、これでもかというほどあふれ出た曲。「あなたに歌ってるから!」と桐山が会場に叫び、メンバー1人ひとりが、会場の1人ひとりに語り掛けるように歌う。聞いた人の存在をこれほどまでに、真っすぐ全肯定してくれる曲はなかなかないだろう。落ちサビの歌詞に共感し「なぁ?」「そうだろ?」と優しく語り掛ける重岡の熱い言葉は、きっと観客の心を揺さぶったに違いない。さらに重岡が作詞・作曲したナンバーをもう1曲。『ムーンライト』もまた熱量高く、野外を突き抜けていくようなロックなナンバーだ。曲中には中間がクラップを呼びかけ、藤井はタオルを振り回して盛り上げる。さらに神山がメンバーを呼び寄せ、7人で音に合わせ足をタタタタと鳴らす姿は、なんとも微笑ましい光景だった。

【ライブレポート】ジャニーズWEST、「メトロック 2022」で音楽フェス初出演!熱く楽しいパフォーマンスを届けるジャニーズ WEST<METROCK 2022>」(※提供写真)  画像 3/3

最後の曲の前。「音楽って心救われると思うんすよ。ジャニーズWESTってアイドルですけど、俺たちアイドルに胸張って生きてます!」と神山が熱く話し、またこのステージに戻ってくることを誓った。そして、人差し指と小指を立てる『メロイックサイン』を会場中で掲げ、始まった『証拠』。彼らが第二のデビュー曲というほど、大事にしている楽曲を最後の力を振り絞り、拳を突き上げて全力で届ける。すべてを歌い終えると、7人はすがすがしい表情を見せた。

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