2022.05.03 公開
変態紳士クラブGeG発起の『チルフェス』、雨の大阪野音でドラマ連発の初開催

撮影:TANA(GUIDANCE SHOT)  画像 1/9

ここからはギター、ベース、ドラム、キーボード、パーカッションに弦楽カルテットという大所帯バンドG.B.'s BANDがバックを固め、早速Goosebumps Musicイチ押しのシンガー・Hiplinが、「青春トワイライト」を椅子に腰掛けリラックスした表情で歌い上げ、山岸竜之介のギターソロが艶やかに楽曲を彩る。「いろんな意味で忘れられへん一日になりそうですね。一瞬一瞬を楽しんでいくのが人生を生きるコツですよ。楽しんでいきましょうね」と告げ、「Little baby」では一転、マイクを手に動き回り気持ち良さそうに歌声を響かせる。「イマジン」しかり、毎曲ごとに見る者に優しく語り掛けるアットホームなライブは『チルフェス』の真骨頂か。会場からひときわ大きな歓声が上がったのは「Grow Up」。これぞ代表曲と言えるミドルバラードをG.B.'s BANDの壮大なサウンドが包み込んでいく。「めっちゃいい曲(笑)」と自画自賛するのも納得の名曲に続いては、「女の子と一緒に歌う曲があるので、もう一回呼んでいいですか?」とkojikojiを招き入れ、「帰り道 feat. kojikoji」を披露。異なる個性が溶け合う極上の一曲を経て、ラストは「おわかれ」へ。ストリングスがエモーションを増幅する見事なエンディングとなった。

変態紳士クラブGeG発起の『チルフェス』、雨の大阪野音でドラマ連発の初開催撮影:TANA(GUIDANCE SHOT)  画像 4/9

「今日は『チルフェス』なので、いつもとは違うセットで」と、「come again」を皮切りに、「Lotta Love」「been so long」と、m-floのゴールデンヒッツ目白押しで初っぱなからブチ上げたのは☆Taku Takahashi。その後も、バブルガム・ブラザーズから小沢健二 featuring スチャダラパー、THE BOOM、久保田利伸、宇多田ヒカル、椎名林檎、MONDO GROSSO、KICK THE CAN CREW、RIP SLYME、tofubeats、Awich、iri、eill、藤井風etcまで……1990~2020年代の新旧J-POPゴールドブレンド! 「サンキュー『チルフェス』、この後も楽しんでいってください!」と、鉄板の40分ノンストップMIXで思う存分踊らせた。

昨年、大阪・なんばHatchで行われ大反響を巻き起こした『メロメロライブ ~GeG's Live Set vol.2』の再来とも言うべき、この日のGeGのライブのコンセプトは「メロメロLIVE SET」。G.B.'s BANDにGeGが鍵盤で加わる最強編成で、SISUIの新曲「会いたくなっちゃうじゃん」、小林柊矢が16歳のときに作ったという「僕が君の前から消えた時」と話題のシンガーを交えて魅せたかと思えば、19FreshとSNEEEZEの2MCで矢継ぎ早にボーカルをスイッチし盛り上げた「SUKIDEKIRAI」、「ずっとお世話になってる兄貴で、ホンマに最強やと思ってて。喰らってください!」と称賛したPERSIAとの「舞浜」と、GeGの交遊関係を音楽で体現していく。

変態紳士クラブGeG発起の『チルフェス』、雨の大阪野音でドラマ連発の初開催撮影:TANA(GUIDANCE SHOT)  画像 5/9

「俺の友達、すごい人多過ぎひん?(笑) 次は相棒を呼びたいと思って。イントロを聴いたら分かると思うんで」との予告通り、冒頭から瞬時に歓声が沸き立ったのは変態紳士クラブの「YOKAZE」。GeG変態紳士クラブで活動を共にするVIGORMANとWILYWNKAを満場のハンズアップが迎え、さらには4月27日にリリースされたばかりの3rd EP『舌打』より、「ホンマにええ曲やなと思って。今日がライブで初披露です!」と「溜め息」を。地を這うような日常を綴ったハングリーなリリックが心を奮い立たせた名シーンの後は、VIGORMANがHiplinと「Days Gone By」を熱唱するなど、ドラマチックなフィーチャリングの連鎖はとどまることを知らず、Rin音、そしてSNEEEZEが合流し、最高にグッドヴァイブな「LIFE IS GOOD」へ! 最終的には再度SISUIも加わるオールスターズな様相で入り乱れ、トドメは「この曲に人生を救われたというか変えられたんで、みんなに聴いてもらいたくて」とのGeGのたっての願いにより、「I Gotta Go」をHiplin、kojikoji、WILYWNKAの三声で。「メロメロLIVE SET」の面目躍如のスウィートさで締めくくった。

変態紳士クラブGeG発起の『チルフェス』、雨の大阪野音でドラマ連発の初開催撮影:TANA(GUIDANCE SHOT)  画像 6/9 変態紳士クラブGeG発起の『チルフェス』、雨の大阪野音でドラマ連発の初開催撮影:TANA(GUIDANCE SHOT)  画像 7/9

「10年前の自分へ。明日PUSHIMさんのバックバンドやるよ。羨ましいでしょw。明日はまたひとつの夢が叶う日。最高の演奏をしよう🎹」とライブ前日にGeGがTwitterに記した、運命の時がついに来た。約7時間にわたる宴の幕引きはPUSHIM。「ずーっとこの人と一緒にやりたくて、いろんなご縁があり呼ばせてもらいました。俺が一番好きなレゲエシンガーです!」とGeGが溢れんばかりの思いをぶちまけると、バックヤードから聴こえてきたのは、あのレゲエクイーンの歌声……! 「虹のあと」、そして「RAINBOW」と、すっかり雨の上がった大阪城音楽堂に、愛に満ちたボーカルで虹をかけていくPUSHIM。圧倒的な歌唱力と風格で聴かせた「Brand New Day」には、見渡す限りが総立ちで体を揺らす。

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